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人生の時間の遠近法

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人生の時間の遠近法というようなものがあると思う


祖父母、父母、兄弟、友人、子供、孫などと暮らしていると

自然に、自分の現在の位置が分かるようになる


しかしたとえば学校の教師などをしていると

自分も20歳くらいだと勘違いするようになり成熟しないし遠近法を間違えていることもある


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“スプーン一杯のはちみつ、一匹のミツバチが一生かかって集めることができる量です”

“スプーン一杯のはちみつ、一匹のミツバチが一生かかって集めることができる量です”


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瀬を早(はや)み 岩にせかるる 滝川(たきがは)の われても末(すゑ)に 逢はむとぞ思ふ

瀬を早(はや)み 岩にせかるる 滝川(たきがは)の われても末(すゑ)に 逢はむとぞ思ふ 崇徳院


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夢のあとで

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夢を見ていて眠りから覚める

記憶ははっきりしていて

夢分析ではないが、場面を反芻して味わっている

たぶん一時間くらいで現実に戻ってくる

途中で感じるこの現実世界に対する違和感はどうしたものだろう

結局一つしかない現実世界であるが

別に大したものではないし偶然の要素が大きい

なぜ偶然に翻弄されなければならないのか理不尽である

そんなことを感じながら精神のチューニングが少しずつ進行し

現実世界に降り立つことができる

その唯一性はくだらないものだがあらがえないものでもある

生きるために受け入れる

いや、そんなことも思わずに、チューニングが進行して完了する

なぜ完了するのかもわからないのだが

たぶん容易な道を選んでいるのだろう

この巨大な現実の力に抵抗することはむつかしい

半分だけ夢を見続けていていいのが芸術と宗教の世界ではないだろうか

ただ芸術と宗教の指導者は、精神をこの現実世界にチューニングしているのだから

本来のもう一つの世界を本質的に失っていることになるだろう


夢の記憶の断片はだんだん失われるが

いまも思い出して不思議だと思う

そして現実を相対化する時間が過ぎると

自分の精神を相対化して

自分の精神内界の不思議さを思うようになる


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羅針盤のない人生 人生の半分は羅針盤を探していた

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羅針盤のない人生


人生の半分は羅針盤を探していた


年長者が導いてくれたけれども


残念なことにその羅針盤ではないと私は思った


本質を求めていたし誠実であったがそれゆえ傲慢でもあった


高きを求めるからには仕方のない道行であったと思う


結果としては平凡で愚かな人生の時間となった


仕方のないことだといまは思う

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“以前、相撲部屋の親方に道端で突然殴りかかって逮捕された男がいたが、犯人の言う「誰でもよかった」の言葉に納得したのはその時だけだ。”

“以前、相撲部屋の親方に道端で突然殴りかかって逮捕された男がいたが、犯人の言う「誰でもよかった」の言葉に納得したのはその時だけだ。”


「誰でもよかった」


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“「子供を愛さない親なんていない」という言葉、本当に罪深いと思う。「愛されないのは私に原因があるんだ」「虐待が愛なんだ」と子供に思わせる言葉。無責任に絶対に口にしないでほしい。綺麗事より、目の前の子供の姿や言葉によく耳を傾けてほしい。子供を愛さない親は存在する。”

“「子供を愛さない親なんていない」という言葉、本当に罪深いと思う。「愛されないのは私に原因があるんだ」「虐待が愛なんだ」と子供に思わせる言葉。無責任に絶対に口にしないでほしい。綺麗事より、目の前の子供の姿や言葉によく耳を傾けてほしい。子供を愛さない親は存在する。”


愛さなくても仕方ないから

飯だけは食べさせてほしい


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“「動物園も同じですが、水族館に就職する人は、できればずっとバックヤードで生き物の世話をしていたいんです。接客は得意じゃない。着ぐるみを着て解説なんてやりたくない。でも、魚だけ見ていてはお客さんからお金をもらえません。単に魚が好きで飼育がしたいならもっと給料が高い仕事に就いて家で好きな魚を飼え、と若手には指導しています」”

“「動物園も同じですが、水族館に就職する人は、できればずっとバックヤードで生き物の世話をしていたいんです。接客は得意じゃない。着ぐるみを着て解説なんてやりたくない。でも、魚だけ見ていてはお客さんからお金をもらえません。単に魚が好きで飼育がしたいならもっと給料が高い仕事に就いて家で好きな魚を飼え、と若手には指導しています」”


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“今後想定される首都直下地震の特徴のひとつは、高齢者以外にこうした大量の「おひとりさま被災者」が生まれることだろう。実はこうした若くて健康なおひとりさま被災者は、実際の災害時には、避難所に入れない可能性や、居づらくて出てしまうこともあるという。”

“今後想定される首都直下地震の特徴のひとつは、高齢者以外にこうした大量の「おひとりさま被災者」が生まれることだろう。実はこうした若くて健康なおひとりさま被災者は、実際の災害時には、避難所に入れない可能性や、居づらくて出てしまうこともあるという。”


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“鴻巣 柴田元幸さんに聞いたんだと思うんですが、イギリス人の学者たちが日本人に「日本人はいいよね、シェイクスピアが翻訳できて」と言った。私はこの言葉がすごく好きなんです。英語で書かれたシェイクスピアは一種類しか持ちようがないけれど、日本人は無限にバージョンを持てるというこの幸せ。”

“鴻巣 柴田元幸さんに聞いたんだと思うんですが、イギリス人の学者たちが日本人に「日本人はいいよね、シェイクスピアが翻訳できて」と言った。私はこの言葉がすごく好きなんです。英語で書かれたシェイクスピアは一種類しか持ちようがないけれど、日本人は無限にバージョンを持てるというこの幸せ。”


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大らかな社会

“さっき、最低の話を聞きました。
私の叔父、そろそろ60になる人なんですが、今警備員やってるんですねいや自宅警備員じゃなくて。ほら、スーパーとかの駐車場で車誘導してる人いるでしょう? あれやってるんですよ。
で、この間お客からクレームが入って配置転換されたらしくて。その理由がすごいんですよ。
「日陰でちょっとしゃがんでいたから」
叔父さん曰く、ちょっと物を取っていただけだけで休んでいたわけでさえ無いらしいんですが、兎に角クレームがあったらすぐに配置換えされるんだそうです。
聞く所によると、そのお仕事は休憩もないんだとか。制服姿で休んでいると見苦しいとクレームが入るとかで。
ハッキリ言います。
人が休んでるのが、そんなに妬ましいか。
本日の最高気温は37度。炎天下舗装道路の近くに立っているのは焼き土下座大変だ、なんて想像力の問題以前ですよね?
木陰に入るな。しゃがむな。休むな。だらしなくするな。きびきび働け。
一体、アンタはその事で何を損したの? と小一時間問い詰めたくなりますが、クレームを付ける人には「完璧に理想通り働いてようやくギリギリ合格点byカイジ」という、減点方式の発想が見え隠れします。
こう言う人が多い、とは思いません。ただ、残念ながら最近とみにこう言う人の声が通りやすくなっているとは感じる。
こう言った減点方式の発想が通りやすい社会というのは、要するにみんなで粗探しして足を引っ張り合う社会でしかない。私は、イヤですねそんな窮屈な社会は。
………だからおねえちゃん。私が頼んだのは「砂肝揚げポン酢浸し」で小エビのカラアゲじゃないけど全然OKです。両方食べるので、中ジョッキおかわり下さい。”
大らかな社会は寛容の心がなけりゃ作れるわけない


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“食欲なくて体重が38キロとかまで落ちた時、病院で先生に「豆腐食べなさい。あと梅干し。アミノ酸がないと人間前向きになれないから。脳に栄養がいかないのは怖いんだよ。チョコとかオヤツでカロリーとっても意味ないからね」て言われたのを思い出した。”

“食欲なくて体重が38キロとかまで落ちた時、病院で先生に「豆腐食べなさい。あと梅干し。アミノ酸がないと人間前向きになれないから。脳に栄養がいかないのは怖いんだよ。チョコとかオヤツでカロリーとっても意味ないからね」て言われたのを思い出した。”



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ちなみにマヤのロープを結んだだけの数字の記録を解読したのはノーベル賞物理学者のファインマン 新婚旅行の際に暇だったからというのが解読理由

ちなみにマヤのロープを結んだだけの数字の記録を解読したのはノーベル賞物理学者のファインマン
新婚旅行の際に暇だったからというのが解読理由


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“(私の知る限り)北朝鮮に対して最も強硬な姿勢を示したトランプ大統領がアメリカの大統領として史上初めて米朝会談を実現させたという事実をどう見るべきだろうか?”

“(私の知る限り)北朝鮮に対して最も強硬な姿勢を示したトランプ大統領がアメリカの大統領として史上初めて米朝会談を実現させたという事実をどう見るべきだろうか?”


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“歴史関係で、「複雑なことをわかりやすく」ではなく、「複雑なことは理由があって複雑なんだから複雑なまま」書いた本が売れているというのは、ものすごく良い状況だなあと歴ヲタとしては思うのです。”

“歴史関係で、「複雑なことをわかりやすく」ではなく、「複雑なことは理由があって複雑なんだから複雑なまま」書いた本が売れているというのは、ものすごく良い状況だなあと歴ヲタとしては思うのです。”


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“わが家には共働き時代の痛い経験があります。収入が増えるということは、ストレスが増えるということでもあります。それはお金の使い方が今よりも荒くなってしまう危険性をはらんでいます。この記事で書いていますが、わが家では共働きによるストレスから、支出が増大してしまった過去があります。”年収600万円サラリーマンが住宅ローン3000万円を借り、子ども3人を育てる暮らし -

“わが家には共働き時代の痛い経験があります。収入が増えるということは、ストレスが増えるということでもあります。それはお金の使い方が今よりも荒くなってしまう危険性をはらんでいます。この記事で書いていますが、わが家では共働きによるストレスから、支出が増大してしまった過去があります。”年収600万円サラリーマンが住宅ローン3000万円を借り、子ども3人を育てる暮らし - 


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“今日、免許更新してきたんだけど、講習で教官のオッサンが「最近の高齢者は自己中でワガママだから、そう言うつもりで運転してください」って繰り返して、 冊子にも「高齢者は交通違反するものと思って」と書いてあり、もう警察もお手上げなんだな、と思った。”

“今日、免許更新してきたんだけど、講習で教官のオッサンが「最近の高齢者は自己中でワガママだから、そう言うつもりで運転してください」って繰り返して、
冊子にも「高齢者は交通違反するものと思って」と書いてあり、もう警察もお手上げなんだな、と思った。”


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一つ目は、足元を見るのではなく星を見上げること。 二つ目は、絶対に仕事をあきらめないこと。仕事は目的と意義を与えてくれる。それが無くなると人生は空っぽだ。


父親としてどんなアドバイスを子どもたちに伝えていますか、という質問には以下のよ

うに答えました。


「一番大事なアドバイスは子どもたちに伝えたよ。

一つ目は、足元を見るのではなく星を見上げること。

二つ目は、絶対に仕事をあきらめないこと。仕事は目的と意義を与えてくれる。それが無くなると人生は空っぽだ。

三つ目は、もし幸運にも愛を見つけることができたら、それはまれなことであることを忘れず、捨ててはいけない。」




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サンマ蒲焼き&梅干し混ぜご飯

https://cookpad.com/recipe/1842945


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“12時までに洗濯機を回して全部干し終わったらそれだけでその日曜日は成功だよ”

“12時までに洗濯機を回して全部干し終わったらそれだけでその日曜日は成功だよ”


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“あれだ、一つわかったことがある。この国の福祉は「助けてくれ!」と声を挙げないと動いてくれない。ちゃんと手続きをとれば、案外手厚いのだ。障害者手帳も事業所も就労計画相談員も、自分から探さなかったら、知らなかったよこんなの・・・社会復帰の計画まで専任で相談員が建ててくれるんだよ!”

“あれだ、一つわかったことがある。この国の福祉は「助けてくれ!」と声を挙げないと動いてくれない。ちゃんと手続きをとれば、案外手厚いのだ。障害者手帳も事業所も就労計画相談員も、自分から探さなかったら、知らなかったよこんなの・・・社会復帰の計画まで専任で相談員が建ててくれるんだよ!”


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“私は「自信」は貯金に似てる気がしていて、息子の自信口座を開設して彼の人生の序盤に振込むのは自分の義務だと思っている。きっと思春期に同級生から言われる「キモ…」一発でみるみる50億くらい減ってしまうんだけど、それでもまだ50億残ってるぞ、くらい褒め貯めしたい。「自信持ち」になってほしい”

“私は「自信」は貯金に似てる気がしていて、息子の自信口座を開設して彼の人生の序盤に振込むのは自分の義務だと思っている。きっと思春期に同級生から言われる「キモ…」一発でみるみる50億くらい減ってしまうんだけど、それでもまだ50億残ってるぞ、くらい褒め貯めしたい。「自信持ち」になってほしい”


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“タコ部屋+3食付きのリゾートホテルでバイトしてたとき、「定時の15分前に準備を終えて、10分前から業務開始」っていうあからさまな労基法違反のルールがあったんだけど、そのとき「ああ、そうか。客から100万引っ張るより、労働者から100万搾り取る方が簡単なんだな」って思ったわ。”

“タコ部屋+3食付きのリゾートホテルでバイトしてたとき、「定時の15分前に準備を終えて、10分前から業務開始」っていうあからさまな労基法違反のルールがあったんだけど、そのとき「ああ、そうか。客から100万引っ張るより、労働者から100万搾り取る方が簡単なんだな」って思ったわ。”


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“自分の考えを変えるか、変える必要はないことを証明するかのいずれかの選択を迫られると、たいていの人は後者をとる。(米経済学者: John Kenneth Galbraith)”

“自分の考えを変えるか、変える必要はないことを証明するかのいずれかの選択を迫られると、たいていの人は後者をとる。(米経済学者: John Kenneth Galbraith)”

大抵の場合、自分を変えることは苦痛である。

それでも自分を変えようとする人はかなり苦境に立っているということだ。


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“寄生虫対策を調べてたら「酢や塩では死なない。一番の対策はよく噛む事」と書いてあった。まさかの物理”

“寄生虫対策を調べてたら「酢や塩では死なない。一番の対策はよく噛む事」と書いてあった。まさかの物理”


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もうおねがいゆるしてゆるしてください

ママ、もうパパとママにいわれなくてもしっかりと じぶんからきょうよりか もっともっとあしたはできるようにするから もうおねがいゆるしてゆるしてください おねがいします ほんとうにもうおなじことしません ゆるして
きのう ぜんぜんできてなかったこと これまでまいにちやってきたことをなおす これまでどんだけあほみたいにあそんだか あそぶってあほみたいだからやめるので もうぜったい ぜったいやらないからね わかったね ぜったいのぜったいおやくそく あしたのあさは きょうみたいにやるんじゃなくて もうあしたは ぜったいやるんだぞとおもっていっしょうけんめいやって パパとママにみせるぞというきもちで やるぞ
「あしたのあさは きょうみたいにやるんじゃなくて いっしょうけんめいやるんだ あしたはぜったいやるんだ」



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自分はなぜ仕事ができないのか

自分はなぜ仕事ができないのか


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「ダメな子はいない。しかし、ダメな育て方はある」

"「子供をダメにする」親の研究

塾に通わせ、習い事をさせ、育児本を読んで研究する。親は我が子を「できる子」に育てようと奔走する。でもその努力、実は逆効果かも……。あなたの子育て、間違ってるかもしれません。


「両親とも教師」の家庭は危ない

今から25年くらい前からでしょうか。入学してくる学生が、あまり勉強をしなくなっているということに気付いたんです。


医大に合格するくらいですから、暗記力は高いのですが、知識を入れて出すだけのロボットのような、自分の頭で考えない子供が目立ってきました。


そこで、成績の良くない学生の中でも特に問題の多い学生については、本人はもちろん親へのヒアリングも行い、どのような子育てをしてきたのか、聞き取り調査を始めたんです。


分析してみると、面白い結果が出ました。親の社会的ステータスや職業、育て方が、子供の成長にかなり密接に関わっていることが分かったんです。


たとえば、無気力症候群になる学生には、父親が高学歴だったり、成功者であるというケースが非常に多かった。


オガタ君という男子学生がいました。非常に頭が良いのですが、なぜか劣等感の塊みたいな子で、全然自主性がない。勉強に対しても、すごく消極的なんですね。


お父さんにもヒアリングしたいと思ったんですが、全然出てこない(笑)。何度も何度も呼びかけて、ようやく来たと思ったら、地方の名士でした。


「あなた、この子がどんなに勉強を頑張っても褒めなかったでしょう。ちょっとでも失敗したら、『こんなこともできないなんて、バカだ』と叱って育ててきたでしょう」


そう聞いたら、その通りだと。自分が優秀な人は、息子のやることがいちいち気に障るわけです。その上、できない人間の気持ちが理解ができない。だから、すぐに「バカだ」、「どうしてできないんだ」という類いの言葉を発してしまうんです。


子供のほうも、どんなに頑張っても、良い成績をとっても褒めてもらえなければ、勉強をしてもちっとも楽しくありません。小さい時からずっと「負け犬」精神を刷り込まれてしまったら、もう学習意欲も萎え切ってしまいます。


両親共に教師という家庭でも、多くの場合子育てはうまくいっていませんでした。



学校の先生をしていると、家に帰っても生徒に接するのと同じように、教訓的なことばかり話してしまうんです。すると、子供は学校でも家でもお説教ばかり聞かされて、もう参っちゃいます。


でも、先生といっても、親が幼稚園の先生の場合、子供は割合良い方向に育つんですよね。


というのも、親は幼稚園での仕事が終わって帰ってきて、自分の子供も同じように育てなくちゃいけない、という意識を強く持っているんです。そうすると、自然と密度の濃い接し方を心がける。だから、幼稚園の先生の子供はたっぷり愛情を受けることができるんです。


無気力学生の代表格だったオオクボ君のご両親も、中学と高校の先生でした。そこで、面談に呼んで話を聞いたら、両親が2人で寄ってたかって勉強に干渉すると。それでは、子供の気持ちの逃げ場がなくなって、精神的に潰れてしまいます。


派手好きでしょっちゅう外出している母親やワーキングマザーの子供も、問題を抱えやすい傾向にあります。


ただし、このケースでダメになるのは、男の子だけでした。女の子は、一人の女として母親と対峙するから、逆に気が強く、しっかりした子が育つようです。


カワミさんという女学生の家は母子家庭で、母親はすごくしっかりした方なんだけど、夜のお店で働いていた。それで、ちょっと危ういかなと思って、深くつっこんだ面談を行ったんです。


「お母さんの仕事を嫌だなと思ったことはないの?」


「母は母、私は私なので。全然気にしたことありません」


彼女は、きっぱりとそう答えました。やっぱり女の子の方が強いんだと思いました。


子がグレる理由は親にある

こう語るのは獨協医科大学(栃木県下都賀郡)で27年間生物学の教授を務め、その後獨協中・高の校長に就任した永井伸一氏(75歳)。現在は同大の名誉教授となっている。


教育論や人間学にも造詣が深く、教鞭を執るかたわらで、毎年学生全員と面談、さらに必要な場合は親とも直接面談し、3000人以上のカウンセリングを行ってきた。


実証に裏打ちされた永井氏の教育哲学は、きわめて明快だ。


それから、うちの学校に多かったのが、両親も医者、兄弟も医者という医者一家タイプ。


ワタナベさんという新入生の女子の家族はすごかったですよ。お爺さんは国立大学の学長、お父さんは有名私立大学の教授で、上のお兄さん二人も医学生なんです。そうすると、小さい時から常に兄弟と比較され、親と同じような能力を当然視されて育つわけですよ。


しかし、兄弟は東大医学部や名門私立の医学部に合格したのに、ワタナベさんは当時まだ認知度の低かった私立大……。その現実に直面した時、緊張の糸が切れてしまい、悶々となって、結局退学。


逆に、学歴コンプレックスを持っている親は、子供に期待を寄せすぎてスパルタ教育をしてしまいがちですが、これこそ大きな間違いです。


小さい頃から英語とか、算数とか、偏った学習をゴリゴリやらせてもダメなんです。情操教育で人としての土台をしっかり作る前に一方的に知識をつめ込んだらどうなると思いますか。良い結果が出るはずがありません。


最近、テレビなどでよく成長目覚ましいアジアの国の進学校を特集していますよね。あっちのエリート学生は、のし上がってやろうという異様な競争意識を親や学校から植えつけられて、物心ついた頃から勉強漬けです。だから、勉強はものすごくできるんです。ただ、人間的に変なのがいっぱいいる。


先日、関西の超名門高校にその国のトップクラスの進学校の生徒が国際交流で来たそうなんです。まず最初に自己紹介をしたんですが、日本の生徒の番になると、あちらの国の生徒は一斉にゲーム機を取り出して遊び始めたというのです。それに対して、同伴している先生も全然注意しない。


「勉強さえしていれば、あとはなんでもいい」というスタンスなんです。こんな自己中心的な子たちが大人になって国の中枢で働くことになると思うと、何とも末恐ろしいですね。


獨協でも、留年してしまった学生の中で、真面目な性格のグループと自己中心的な性格のグループとの退学者数を比べてみると、前者は20年で留年130人で、退学者はたったの1人でした。


それに対して、後者は留年91人中、36人が退学しているんです。先生のアドバイスに聞く耳を持たず、結局勉強についていけなくなって退学するしかなくなってしまう。「人の話を聞く」というのも、大切な学習の一つなんですが、最後まで理解してもらえませんでした。


大切なのは「母の胸」

これらの個々のデータを体系的に見てみると、成績不振の学生には、親の育て方・接し方に、いくつかの共通した特徴が見られることが分かりました。


最も多かったケースは、干渉が多かったり、逆に過保護にしてしまったり……要するに、親が子供の力を信じていないタイプです。


そういう親の子供は、自分から動かなければいけないという意識に欠け、自主性を失ってしまいます。また、学習方法が安直で、物事を深く考えることができません。知識はあるけれど、感性が貧弱で、興味があることを追求していく力が弱いんです。


それから、放任主義の親。子供の意思を尊重することはもちろん大事なことですが、自由にさせてしまえば子供は当然だらしなく、自己中心的に育ちます。そういった学生は、早起きできなかったり、きちんと食事を取らなかったりと、不規則で怠惰な生活を送っていました。


また、圧迫系の育て方をされた子供は、消極的で、困難にぶち当たるとすぐに逃げる臆病な性格になってしまいます。先ほど挙げたような、常に兄弟姉妹と比較されてきたり、父親が絶対的権威を振りかざす息苦しい家庭の出身者です。


それから、親子で性質が似てしまうケース。神経質な親の子供は、同じように神経質で引っ込み思案になるし、自己中心的な親の子供は、やはり利己主義的で人の気持ちを汲み取れない子供になります。


このケースで、大変面白い事例があります。私が講演のために、ある幼稚園を訪れた時の話なんですが、一人の女の子が積み木で遊んでいました。しかしその子は、積み木を上に積み上げないで、ずっと床に並べていたんです。何かおかしいと思って、その子のお母さんを調べたら、うつ病であることが分かった。


そこで、その後しばらくその幼稚園に通って、女の子に積み木の正しい遊び方を教えてあげたんです。しばらくすると、その子はちゃんと積み上げて遊ぶようになりました。


そうして子供を治したら、何とお母さんの方の病気も良くなったという報告を受けました。その時は、もう本当に驚きましたよ。親子が、ここまで深く影響し合っているなんて思っていませんでしたからね。


27年間、学生と親たちを見てきて、正しい教育とは何なのかを考えてきました。そうして辿り着いたのが、中学生までに「吸収力の高い脳作り」、「遊び学習」、「秩序形成」の3つを念頭に置いて、「脳教育」をするということです。


人は頭の中に蓄積された情報を組み替えたり、混ぜ合わせたりして新しいことを考えるでしょう。思考とは、創造なんです。


より柔軟で応用的に物事を考えるには、キャパシティの大きな脳が必要です。中学時代、つまり13~15歳の脳というのは、人の一生の中で最も活性化していて、新しい知識を貪欲に吸収できる時期です。


そして、15歳をピークに、脳の成長の勢いはどんどん衰えてしまいます。それまでに、「シナプス」と呼ばれる、情報を吸収・伝達するところをたくさん作っておくことが大事なんです。


シナプスは、新しい知識に触れると刺激されて形成が進みますが、これを増やす前提として、幼少時に母子の絆を確立することが重要です。子供にとって「母の胸」は一番安らげる場所です。そこにホームグラウンドが確保されれば、子供は安心して冒険に出て行けます。


そして、ひとしきり遊んだら母の元に帰ってきて甘え、再び冒険に出向く準備を整える。そうやって次々に新しい経験を積み重ね、脳の情報量は増加されていきます。


できる子供の親とできない子供の親の一番の違いは、小さい時に十分な愛情を与え、スキンシップをとって育てたかどうかなんです。


塾より部活が大切

子供の頃の学習は、冒険、つまり「遊び」の中でこそ意味を成します。


楽しいと感じれば、脳は活性化し、グングン新しいことを学べるのです。逆に面白がれなかったら、何を見ても聞いても知識は深く根付きません。だから、小さい時から塾に入れてしごいたとしても残念ながら本当に頭のいい子は育たないんです。


ミツバチは生まれてから8日で働きバチになるんですが、最初の3~4日は自由に飛びまわって遊び、この間に巣の内外の情報や幼虫の育て方を学ぶんです。働きバチですら遊びを必要とするのですから、幼少期の遊びと学習が、いかに密接に関わっているか分かると思います。


そして、秩序をきちんと身につけさせることです。


私は大学の教授職を辞した後、11年間獨協中学・高校の校長を務めました。就任当時、獨協中学は私語や遅刻が多く、生徒の学校生活はとても乱れていた。そこで、厳しい規律を設けたところ、生活態度が良くなって、結果的に学力も向上しました。


家庭で社会の規範や秩序を教えるのは、父親の役割です。父親が秩序を強く指向する人だと、子供も秩序を重んじるようになる。反対に、父親が秩序を否定して生きる人間だと、子供は自分に甘く、だらしなくなってしまいますし、困難にあたると、簡単に諦めてしまう。


頭の良い子供、自主的に勉強できる子供に育つかどうかは、中学生までに親がどう関わったか、それによってどのような脳が作られたかで決まるのです。


逆に言えば、勉強嫌いな子供でも中学生までなら立て直すのは可能だということです。


親が変われば、子供も変わるのです。


成績が悪くても「やればできる」と子供を信じ、成功したら褒めてあげる。そして、たとえ失敗しても頭ごなしには叱らず、なぜダメだったか、次からはどうしたらいいのか、一緒に解決策を考え、勉強は自分のためにするものだということをよく言い聞かせてみる。そうすると、子供は目的を見出し、自分から勉強に向かっていくようになります。


勉強に集中させるために部活を止めさせようとする親がいますが、それは大きな間違いです。部活動、特にスポーツは忍耐力の向上に役立ちます。また、筋肉を動かすことで脳の「前頭葉」が活発に働くようになります。前頭葉は、蓄積した情報をコントロールする思考の中枢です。ここが鍛えられることで、頭の回転は速くなるのです。


また、テレビを見せるのを一日1時間未満に限定することも効果的です。映像は情報が断片的かつ一方的なので、脳はほとんど活性化せず、そこからの情報というのは前頭葉にあまり伝達されないんです。問題意識、目的意識が希薄で、考えない若者が増えているのは、日本人のテレビ視聴時間の増加と比例しています。前頭葉を活性化させるには、読書が最も効果的です。


子供の学習能力は、親から受け継いだ遺伝子からも、もちろん影響を受けます。しかし、育て方によって、子供の力はいくらでも伸びるのです。


「ダメな子はいない。しかし、ダメな育て方はある」


教員生活38年間、3000人の大学生、2200人の中高生、そして保護者たちに言い続けてきたのは、この一言です。"


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トランプ氏は安倍氏が首脳会談でbillions and billions dollars (何十億ドル)もの防衛装備品を購入すると言ってくれたと白状

日米首脳会談後の共同記者会見でハプニングがあった。会談直後に日本側が発表したニュースリリースには次のように記されている。
<安倍総理からトランプ大統領に対し、対日貿易赤字額以上に米国にある日系企業が輸出を行っていることや、日本企業による米国への投資を通じた米国の雇用への貢献、防衛装備品や日本企業による米国産エネルギーの購入額の増大等を説明したのに対し、トランプ大統領から一定の評価が示されました>
この文言の中の「防衛装備品」がクセモノなのだ。
トランプ氏は共同会見ではそのほとんどを用意された草稿をもとに発言していたが、1ヵ所だけアドリブで言及したのがこの防衛装備品であった。トランプ氏は安倍氏が首脳会談でbillions and billions dollars (何十億ドル)もの防衛装備品を購入すると言ってくれたと白状してしまったのだ。
安倍政権は、実は今秋に発表する防衛大綱と中期防衛力整備計画(中期防)に「防衛費のGDP(国内総生産)比2%」を盛り込むことを予定している。2018年度当初予算の防衛費は約5兆2000億円であり、これを実行すれば、防衛費は数年かけて倍増することになる。
米国からイージス・アショア(陸上配備型迎撃ミサイルシステム)、空中給油機、海上自衛隊巡洋艦「いずも」の空母化に伴う艦載機など高額防衛装備品を導入するのだ。


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「最近、新しい友人を作りましたか」

 「最近、新しい友人を作りましたか」。筆者がこう周りに聞くと、首を傾げて1人もいないと答える中高年は多い。人は年を取るほど、友人、知人を作りにくくなる。
日本の高齢者の4人に1人は友達がいない
 これは世界共通の傾向のようだ。2016年に発表された論文によれば、友人のネットワークの輪は10代、20代と広がり、25歳をピークに、その後は縮小トレンドに入っていくという。ニッセイ基礎研究所のレポートによると、日本の高齢者の4人に1人(25.9%)が友人がいないというデータもある。これはアメリカ(11.9%)や、スウェーデン(8.9%)などと比べても非常に高い水準だ。
 いざというとき、家族以外に頼れる人、相談できる人がいないということだ。こうしたつながりがあるかないかは、人の健康や幸福感に大きく影響する。つながりがなく、孤独であるリスクは一日たばこ15本吸うことや、アルコール依存症であることに匹敵するといわれている。
 6月6日放送のNHKの「ためしてガッテン」でも、孤独が炎症を促進し、健康を害することや、「つながり」が健康寿命の最強の条件であり、寝たきり予防に最も効果があることが紹介され、話題を呼んだ。昨今、過度に「孤独」が美化されているきらいがあるが、科学的にみれば「孤独」はリスク要因でしかない。
 日本では、中高年男性の孤独度が際立って高いのが特徴的だ。一人暮らしの高齢者のデータを見ると、困ったときに頼る人がいないと答えた人の割合は女性が8.5%に対し、男性は20.0%に上る。
 また、会話が2週間に1回以下という人の数は、女性の場合は3.9%に対し、男性の場合、その4倍近い16.7%という水準だった。
 ニッセイ基礎研のレポートによれば、「特に男性において、高齢期になってから新たな友人を作ろうとする人が日本は少ない、また作れる機会が他国よりも日本は少ない。日本人は非常に律儀であり、他人に対する配慮や気兼ねの意識が強く、また身内(仲間)かそうでないかで極端に態度が異なる(=ウチ・ソト文化)と言われている。
 こうした日本人特有の意識(精神性)が、高齢期に新たに友人を作るという行為を抑制してしまっているのかもしれない。
 長年の人生経験から、人間関係の煩わしさばかりが強調される結果、高齢になって新たな友人を作ることを妨げてしまっているといったことも考えられる」(要約)と分析している。
「妻依存」夫が増えている
 こうした「友達のいない既婚男性」が頼りにするのが妻である。筆者の周りでも、妻以外に打ち解けて話す人がいないという「妻依存」夫が増えている。「愛妻家」に見える一方で、実は妻が会社以外の社会との唯一の窓口、という側面もある。
 都内の30代半ばの会社員女性は夫が「妻依存」ではないかと悩んでいる。同世代の夫は、趣味もなく、一緒に外出する友人も少ない。誰かが飲み会を企画してくれれば、うれしそうに参加するが、自ら声をかけたりするのは億劫だと言う。だから休みの日はつねに家にいて、夫婦で何かしようと言ってくる。
 妻は趣味の時間も欲しいし、友人とよく出掛けるのだが、夫を置いて出掛けるのも心苦しい。たまには一人の時間も欲しい。これからずっと、「妻だけが友達」という人生を送り続けるのだろうか。妻としては将来を考えると、なんだか気が重い。
 今年55歳を迎えた男性はテレビ局の制作の第一線で、昼夜を問わず働き続けてきたが、最近、その現場を離れ、子会社に転籍した。子会社では、役員という立場だが、なるべく早く家に帰れ、と言われ、夕方6時ぐらいには帰途に就くことになる。
 最近は「ジタハラ」(時短ハラスメント)などという言葉もあるらしいが、帰る時間を選ぶ自由を奪われるという意味では、まさに「ハラスメント」のように感じる。
 NHKで、まっすぐ家に帰らない「フラリーマン」なるサラリーマンの生態が話題になっていたが、自分は「フラフラ」する場所さえ思いつかない。最初の内は、飲みに行ったりもしたが、そんなに一緒に飲み歩ける友人がいるわけでもない。仕方がないから、まっすぐ帰るが、家にいても本を読むぐらいしかやることがない。
 友達も趣味もないので、休みの日も家にいるが、最近、共働きの妻は仕事がやたら忙しいらしく、週末もほとんど出掛けている。それが何とも腹立たしく、「いつ帰るんだ」「なんで、そんなに出掛けるんだ」などと愚痴ってしまう自分がいる。
 家事はすべて妻頼み。妻は、「身の回りの世話から人間関係まですべてが妻依存」といら立ちを隠さない。これで、完全に退職して、仕事を辞めたら後はどうなるのか。妻は、「身の毛がよだつほど、恐ろしく、憂鬱な気分になる」とため息をつく。
小遣いも減少
 夫の妻依存は現在に始まった話ではない。妻に先立たれた男性はしぼむように生気を失うというのはよく聞く話だ。第一生命経済研究所の研究では、配偶者と死別し、一人暮らしをしている高齢者の幸福度は女性のほうが高く、女性の場合は死別後、友人と過ごす時間が増加するのに対し、男性は一人で過ごす時間が大幅に増加しているという結果だった。
 それでも、地縁血縁のあったころは、近所の知り合い、幼なじみ、学校の同級生、地域の仲間など、男性でも、妻以外のつながりを維持することはそれほど難しくはなかった。そうした縁も薄れ、「つながり」を作るハードルは限りなく上がっている。
 そこにオジサンを取り巻く環境の厳しさも追い打ちをかける。オジサンの小遣いはバブル時代は7万円台だったが、今は3万7428 円と半減(2017年、新生銀行調べ)。妻がママ友や友達とフレンチのランチを楽しみ、ネットワークを構築する一方で、夫は平均590円のランチ(同)でしのいでいるわけで、趣味や友人にかけるおカネもあまりない。最近はコンプライアンスもうるさく、浮気も許されないご時世だ。
 そういう事情に加えて、そもそも男性は、女性と比べて圧倒的に「友人関係を大切にしない」という傾向がある。民間のある調査によると「女性は『子どもを通じた友人』との付き合いもしつつ、『学生時代の友人との付き合い』も連綿と続け、ライフステージごとに(つながりを)増やしている」一方で、「男性は30代以降、社会人としてのキャリアを積む年代で『学生時代の友人』とは急速に疎遠になる」という結果だった。
 人類学者、進化生物学者として高名な英オックスフォード大学のロビン・ダンバー教授は、高校から大学に進んだ学生を追跡調査し、「女性は、電話で話すことなどを通じて長距離の友情関係を維持することができるが、男性は一緒に何かをすることがなければ、関係を継続することが難しい」と結論づけた。
 「男性にとって、おしゃべりは何の役にも立たず、サッカーを一緒にする、見る、一緒にお酒を飲む、といった共通体験がないと、関係を維持できない」と分析する。
 ダンバー教授の言葉を借りれば、「(男性の友人関係は)去る者は日々に疎し」。男性は関係を維持するために、物理的に時間を一緒に過ごし、何らかのきっかけやアクティビティが必要なこともあり、つながりを作るためのハードルが高い。
「男性の甘え」とは?
 アメリカの心理学者トーマス・ジョイナーは著書『Lonely at the top』(頂上で孤独)で、男性がなぜ、孤独になっていくのかを詳細に分析しているが、その中で、「男性の甘え」について言及している。
 男性は成功と権力を追求する過程で、友人や家族を当たり前の存在とみなす傾向があるとし、男性は、女性に比べ関係性を構築する努力を怠っている、と指摘する。男の子同士の交流は、たとえば、スポーツや興味がある「モノ」を通じて成立しているため、それほど、「人」に対する気遣いをする必要がなく、関係維持に対してもあまり熱意を注ぐことがない。
 一方、女性は小さい頃から、複雑な人間関係を読み解き、お互いの表情や感情を気遣いながら、「共感関係」を構築し、維持する訓練をされ、努力をしている。結果的に、男女の間で、対人関係の構築力に大きな差が出てしまう、というのだ。
 先述の第一生命経済研究所の研究では、配偶者との死別後、「異性のパートナーや友人が欲しい」と答えた男性は71.8%に上ったが、女性は45.0%。女性の実に55.0%は、「男性のパートナーも友人も欲しいと思わない」と答えている。「女友達がいればそれで十分、男性の面倒を見るのはもうこりごり」。それが高齢女性の本音かもしれない。
 「夫婦仲良きことは美しきかな」。しかし、「愛妻家」の陰に「妻依存」のリスクが隠れていていることに気づき、家族以外の「つながり」を意識的に作る心構えも必要ということだろう。


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