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福島とサルコジとアレバ

2011-3-11 福島原発事故発生

2011-3-30 アレバ社(フランス原子力産業のリーダー)のアンヌ・ローベルジョン会長・CEOら専門家5人が、サルコジ大統領の来日の前日に来日して、フランスが「全面的に協力する」と語る。

2011-3-31 フランス・サルコジ大統領が訪日。3時間のみの滞在。福島には行かなかった。

2011-6月 フランス、アレバ社製汚水処理装置購入稼働。
「汚染水処理に12兆円で、まだまだ増える」
8万5000トン処理すると、単純計算で8兆5000億円の汚染水処理費用
処理費用が、1トン2億円

2011-6月 福島第一原発事故が起きた3月の末、フランスのニコラ・サルコジ大統領とともに日本に飛んできた辣腕女性経営者「アトミック・アンヌ」。そのサルコジ大統領が断を下した結果、彼女は6月末をもって退任させられた。彼女とはフランスの原子力大手アレバを約10年間率いてきた51歳のアンヌ・ローベルジョン最高経営責任者(CEO)。後任には国際マーケティングとプロジェクトを担当していた最高執行責任者(COO)リュック・ウルセル(51)が昇格した。何が起きたのか。フランス産業界の宝石「アレバ」という巨大企業の頂点に立ち、アレバの名を内外で広く知らしめ、米フォーチュン誌の「世界で最も影響力のある女性」にも名を連ねた仏産業界きっての女性経営者が、なぜ更迭されたのか。

2011-9月 アレバ社製汚水処理装置トラブル相次ぎ運転停止。

2012-4月 フランス大統領選挙で、サルコジ氏が福島に行かなかったのに、行ったと嘘をついていたことが発覚。5月、落選。「東京で福島について3時間語っただけ」。

2014年8月11日、東京電力は福島第1原発で11年6月に運転を開始した仏アレバ社製の汚染水処理装置について、廃止を原子力規制委員会に申請すると発表した。アレバ社の装置は稼働直後からトラブルが相次ぎ、11年9月から運転停止が続いていた。東電では、この装置にかかった費用は明らかにできないとしている。
 
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日本でサルコジ大統領は国策企業Arevaの処理サービスを売込んで行ったが、このサービスを日本は買わざるを得ないだろう。 

サルコジ大統領は決して善意やArevaのサービスの売込みのみで来日したわけではない。彼は「これは『フランスの原発技術は一流、日本の技術はフランスに及ばない』と言う印象が世界に定着させられるチャンス」をみたから、予定を変更して来日する価値をみいだしたのだ。

日本には「原発」と言う商品のメーカーはいても、フランスのように「原発のトラブル処理」というサービスを売り物にしている会社がない 

ということに着目すべきだ。モノヅクリ日本ですねぇ。しかし原発という商品はフランスだけではない、ロシアや中国の会社とも販売競争を余儀なくされる商品だ。こんな相手と戦う商品は「いつまでも価格競争に巻き込まれて採算が好転しない」運命にある。一方フランス。原発も売るが、「使用済み核燃料の処理」やら「原発のトラブル処理」サービスも提供している。「保証期間内なら、純正部品で機器の不調を直してあげます」といった自動車程度のサービスの話ではない。世界でほぼ唯一のサービスだ(ちなみにこの使用済み核燃料の処理サービスはモノヅクリの国ドイツも買っている。日独ってホント似てるんですよねぇ)。当然お代は「お困りでしょうからそんなにはとりません」とか言いながら言い値がとれる。これは儲かりまっせぇ。

しかも相手が日本政府と東電で
情報公開は「のり弁当」 でいいのだから!
実際、「東電では、この装置にかかった費用は明らかにできないとしている。」というわけだ。


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