SSブログ

大統領が、テロと言わなかった

だが、オバマさんは「無差別殺人を目的とした事件の可能性がある」という意味で「テロ」という言葉を使ったが、その「テロ」が信教や特定の主義主張にのっとって行われた、という意味にとられるのを非常に注意深く排除していた。

CNNのスタジオを中心に「大統領が、テロと言わなかった」という点をしつこく論じていたが、そこにいたゲストの一人が「それはそうです。大統領は多角面 への影響を考えて発言しなければならない。彼の一言が世界を揺すぶる。証拠も何もないときに、そんな誤解を生むような発言は、たとえ心のなかで個人的に可能性を疑っていたとしても、大統領、特にアメリカの大統領として口にすることはできませんよ」と言った。

その通りだった。そしてあの衝撃の最中にそれをきちんとやり遂げたオバマさんはやっぱりすごいなぁ、と思った。そして、あの時にオバマさんがむやみやたら なテロの可能性に結び付けなかった結果、ボストン事件の真犯人が明らかになり、それがチェチェンからの移民だったということがわかった時にも、むやみな宗教、地域特定の話に話が飛ばなかったんだと思う。

トップが理性を説けば、社会にも理性が生まれる。トップが大慌てしてはダメなのだ。トップが私心に揺り動かされてはダメなのだ。トップはもっと広い世界を見つめながら政治を考えて行かなければならないからだ。そこのところを今の日本の政治家のうち、どれくらいの人が理解しているんだろうか?



共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。