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国内の不満のはけ口として、海外に敵をつくるというやり方は、カネもかけずに国民の意識を政権に向かせることができる、いわば常套手段なんです。ですから、日本は受け流せばよいものを、「なにくそ」と正面から受け止めてしまっている。これでは相手の思うつぼですよ。先ほど話に出ましたが、中国人のほとんどは、日本よりも共産党のほうが嫌いですし、過去にひどいことたくさんされたと思っています。 中国の一般の人たちは共産党のことを信用していません。「日本憎し」などという前に、自分たちの政府に愛想をつかしてしまっているんです。だ

国内の不満のはけ口として、海外に敵をつくるというやり方は、カネもかけずに国民の意識を政権に向かせることができる、いわば常套手段なんです。ですから、日本は受け流せばよいものを、「なにくそ」と正面から受け止めてしまっている。これでは相手の思うつぼですよ。先ほど話に出ましたが、中国人のほとんどは、日本よりも共産党のほうが嫌いですし、過去にひどいことたくさんされたと思っています。

中国の一般の人たちは共産党のことを信用していません。「日本憎し」などという前に、自分たちの政府に愛想をつかしてしまっているんです。だから、金持ちはどんどん海外に脱出している。

南京を例に話せば、「日本にもひどいことをされたが、共産党にはもっとひどいことをされた」。「日本よりも共産党のほうが許せない」という人たちも少なからずいます。なにしろ、1958年から毛沢東が進めた大躍進政策では、犠牲になった国民の数は5000万人にも上るとも言われていますから。その多くが餓死です。戦争でもないのに、自国の指導者による経済政策の失敗によって、それだけの人が亡くなったわけですよね。

また、南京という街は、中華民国の時代に国民党政権の首都だったこともあって、「エリートの街」「知識人の街」として知られています。街路樹も綺麗に整備されているし、病院や大学も多い文化都市です。それゆえ、1966年に始まった文化大革命(文革)の際にも、多くの犠牲者を出すことになりました。


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