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“公演中の或る日、楽屋で勝新太郎が、 「おい、お前……客っていうのはアレ、何を聞いてんのか分かるか?」  と唐突に尋ねてきたのだという。返答に詰まっていると勝新はこう言ったという。 「客はな、役者の台詞なんざ聞いちゃいねえんだ。アレはな、声を聞いてんだ――音を聞いてるのよ」  なるほどなあ、とその役者は感心したそうだが、又聞きした私も感心した。そういう持論があるから、勝新は舞台上で時折わざと聞き取りにくい小声で、囁くように台詞を言っていたという――意味はわからなくても、歌うようなその台詞回しに、観客は酔っ

“公演中の或る日、楽屋で勝新太郎が、
「おい、お前……客っていうのはアレ、何を聞いてんのか分かるか?」
 と唐突に尋ねてきたのだという。返答に詰まっていると勝新はこう言ったという。
「客はな、役者の台詞なんざ聞いちゃいねえんだ。アレはな、声を聞いてんだ――音を聞いてるのよ」
 なるほどなあ、とその役者は感心したそうだが、又聞きした私も感心した。そういう持論があるから、勝新は舞台上で時折わざと聞き取りにくい小声で、囁くように台詞を言っていたという――意味はわからなくても、歌うようなその台詞回しに、観客は酔っていたらしい。
 また昨年のことだったが、或るお坊さんにお経を唱える意義について尋ねてみたことがある。まったく内容の意味がわからないお経を、皆の前で唱えるのはどうしてなのか、と率直に聞いたのである。するとお坊さんは何でもないことのようにこう答えた。
「あ、お経はね、別に意味は分からなくていいんです。大事なのは声、音ですね。お経が聞こえる範囲に”音の空間”ができるでしょう? その空間の中に一緒にいる、ということが重要なのです」
 へえ、と私は感心しきりだった。まことに声というのは、奥深いものだと再認識した次第である。”


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にきびとレチノイド アダパレン

“青春のシンボル”などと考えられがちなニキビ。これが「尋常性ざ瘡」という立派な疾患であることは、もちろん先生方ご承知の通りです。
しかし、この「尋常性ざ瘡」2008年以降治療法が大きく変化したことは、あまり注目されていないのではないでしょうか。10月25日(火)、メディアセミナー「“青春のハードル”中高生のニキビの悩みを救え!皮膚科医の取り組み~中高生と母親 約2,000名の意識調査を踏まえて~」に参加し、最新のニキビ事情を探ってきました。

まずガルデルマと塩野義製薬の2社より、ニキビのある中高生・そうした子どもをもつ母親約2,000名の意識調査について発表されました。ここで明らかになったのは、親子間の認識の違いの大きさ。ニキビをネタにあだ名をつけられる、からかわれるなどの嫌な経験をしたことのある子どもは7人に1人。加えて、「恥ずかしい」「自分に自信がもてない」などの悩みを抱える中高生は、母親の想像の約2倍。しかし「特に心配していない」と回答した母親は全体の半数以上にのぼりました。

次に、日本臨床皮膚科医会 東京支部代表理事で岡村皮フ科医院院長の岡村理栄子先生より「中高生のニキビ治療の課題と皮膚科医の取り組み」と題して講演が行われました。学校保健委員会医院も務める岡村先生からは、子どもたちを取り巻く時代の流れについて紹介されました。小中学生のメイク、高校生のまつ毛パーマが珍しくない昨今、もはや皮膚科医も自分の経験で現代の子どもたちを理解することは難しい、と先生。

ニキビの上からファンデーションを厚塗りしてしまう子ども、「CMで見たニキビ用化粧品を使ったのに良くならない」とすっかり悪化してから病院に来る子ども、問診中に医師の顔色をうかがって回答を変える子ども……ニキビに悩む中高生と病院治療の距離はまだまだ遠く、皮膚科医は両者の間にある学校現場ともっと連携すべきであると問題提起されました。先生が医学監修された小冊子「ニキビについて知っていますか?」は、全国の公立小中高校800校に10万冊を配布(10/21時点)。保健指導を担う先生からは、正しい知識を指導しやすいと好評の声が多く寄せられているとのこと。

続いて日本臨床皮膚科医会 常任理事で虎の門病院皮膚科の林伸和先生より、「ニキビ治療のメリットとは~心理的QOLへの影響を中心に~」と題して講演が行われました。
講演内では、これらの悩みの深さはニキビの数、重症度とは必ずしも比例するものではないことが“Skindex-16”という評価尺度を用いて示されました。これは皮膚疾患に特異的なQOLの評価尺度であり、症状・感情・機能の3つのスケールを評価できるもの。

Skindex-16によると、QOLが最も障害されている状態を100とした場合に、ニキビ患者の感情スケールは80。これはアトピー患者を上回る高い数値です。また、注目すべきはニキビの重症度と感情面でのQOLの関係。顔中に赤ニキビがある重症患者もほんの数個の患者もスケール上は大差なく、気持ちの上での障害は非常に大きいことがわかりました。これに関連して、今回実施した約2,000名の意識調査の中で先生が注目されたのは、ニキビがあることで「引きこもりがちになる」5.3%、「新しい友人ができない」1.8%といった、人とのコミュニケーションから遠ざかっている子どもの事情について。実際のところ平日の昼間に先生のもとを訪れる患者は少なくなく、そうした子どもは学校に行けていないことが多いのだそう。こうなると「たかがニキビ、されどニキビ」というのもうなずけます。

さて2008年にニキビ治療のガイドラインができ、外用レチノイド(アダパレン)が推奨されたことで治療法が大幅に変わりました。皮膚科以外でこの件をご存知の先生は多くないかもしれません。従来は放っておくしかなかった面ぽう(ニキビの前段階)状態の治療から、炎症軽快後の維持療法まで対応できる外用レチノイドが登場したことで、母親たちが学生だったころの常識「きちんと洗顔」「規則正しい生活」以上の積極的な治療ができるようになったのです。

翻って冒頭の意識調査。病院での治療に対する認識について尋ねると、なんと中高生の半数が「お金がかかるので親に言い出しにくい」と回答。市販のニキビ用化粧品と比較すれば保険適用の処方薬のほうが負担が軽いことは、親も含めて知られていない事実です。
一度瘢痕になってしまうと有効な治療が難しいニキビ、軽症のうちから治療してしまうためには、正しい知識や家族の後押しが不可欠。意外に根深い子どもの悩みと最新のニキビ治療、両者の距離が早く縮まることを願わずにはいられないセミナーでした。

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皮膚科の先生の間では、フランスやアメリカ、またニキビの世界共通の治療ガイドライン(指針)といったものが作成されています。たかがニキビなんてと思うかもしれませんが、世界中でこんなに治療についての取り組みが行われているなんて驚きですね。日本でも2008年にニキビの治療ガイドラインが出来ました。これらのガイドラインでは、ニキビを重症度別にわけて治療方針を立てていること、また、外用レチノイド、抗菌薬といったお薬が推奨されています。日本でも外用レチノイドが処方されるようになったので、Q&Aを記載しました。ぜひご覧ください。

◎ニキビとその周辺の肌に薬を塗ります。
◎ニキビの前段階である微小面ぽうから白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビまで治療することができます。
◎抗菌薬の使用量を減らし、耐性菌の発生を抑えることが期待できます。
◎2008年から日本でも保険が適用される治療のひとつとして使われています。他の保険診療と同じ割合の自己負担となります。

外用レチノイドは日本のどの医療機関でも受けることが可能なのでしょうか?
すべての医療機関で扱っているとは限りません。 このホームページの病医院検索で紹介している皮膚科では外用レチノイドによる治療を行っています。
※ニキビの状態により医師が判断しますので、すべての患者さんに対して外用レチノイドが処方されるわけではありません。また、すでにこの薬剤に過敏症をお持ちの方、妊娠中の方は使用できません。
外用レチノイドだけでニキビは治りますか?
外用レチノイドは目に見えない段階の微小面ぽうから炎症を起こしたニキビまで幅広く使用されますが、患者さんのニキビの状態や体質などに応じて、抗菌薬(飲み薬、塗り薬)やその他の治療が併用されます。
副作用はありますか?
国内で2008年から処方されている薬剤の場合、皮膚の乾燥、ピリピリとした不快感、皮がポロポロむけたり、赤み、かゆみなどが生じたりすることがありますが、軽度で一過性の症状です。



◎経口と外用のタイプがあり、主にアクネ菌に対する作用があります。 
◎赤ニキビに治療されることが多いお薬です。ニキビの微小面ぽうや白ニキビといった初期の段階のニキビには効果がありません。
◎耐性菌の発生があるため、外用レチノイドと一緒に用いられることもあります。

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2.レチノイドの外用剤
本邦で外用剤として認可されているレチノイドはレチノール(医薬品、化粧品)および酢酸レチノールretinyl acetate、パルミチン酸レチノールretinyl palmitateなどのレチニールエステル(化粧品)であるが、これらの薬剤では副作用はみられないが、薬理作用が小さい(トレチノインの100分の1程度)。海外を中心に現在までに認可された、もしくは開発・治験中のレチノイド製剤(内服を含む)を表1に示す。
レチノイドは脂溶性であり、オイル、ワセリンなどの基剤のままでは皮膚への浸透が極めて悪い特徴がある。また、トレチノインやオールトランスレチノールなどは光、熱による薬剤安定性が悪い。そのため薬剤の粒子自体か、基剤などに工夫する必要がある。通常レチノール油と呼ばれるものはレチニールエステルをオイルに溶かしたもので安定しているが、皮膚への浸透、成分の薬理作用ともに極めて小さい。確立されている合成レチノイドはすべて薬剤安定性は高い。
 我々はトレチノインを水性ゲル基剤(0.1-0.4%)で使用しているが(表2)、親水軟膏やクリーム基剤と比較すると数倍、ワセリンとは10倍以上の皮膚浸透性の違いがある。安定性は悪いため、密封、冷蔵しても月に10%くらいのトレチノインが変性するため、毎月新しく調合している。同様の基剤でオールトランスレチノールやレチニールも濃度を数十倍に上げればトレチノインと同程度の臨床上の有効性を示したが、皮膚炎などの副作用もやはり同程度に見られることがわかった2)。

4.トレチノインによるしみ治療の原理
 トレチノインは表皮内のメラニンの排出を促す作用があり、それは①表皮角化細胞を増殖させること、および②表皮ターンオーバーを早めること、によると思われる。メラノサイトに対してのチロジーナーゼ活性抑制、細胞毒性、メラニン産生抑制などの直接的効果は実験的には認められない4)。
 トレチノインによる表皮の肥厚はin vivoにおいて普遍的に見られるがその作用機序は長い間不明であった1)。表皮角化細胞の単層培養ではレチノイドの影響はばらつきが多く、一方、皮膚の器官培養や表皮角化細胞と線維芽細胞のみの3次元培養では安定した効果が確認されたが、その仲介物質、メカニズムに関しては不明であった。1999年トランスジェニックマウスを使った研究報告7)がきっかけとなり、レチノイドはsuprabasal keratinocyteからHB-EGFmRNAおよび蛋白の発現を誘導することがわかった(basal keratinocyteからは非常に少ない)。HB-EGFmRNAのプロモーター部位にはレチノイド受容体の認識配列はないため、さらに仲介するメカニズムが存在する可能性もある。実際、ヒト表皮角化細胞でも分化誘導をかけるとレチノイドによりHB-EGFmRNAの発現が亢進し、このHB-EGFmRNA誘導作用は受容体選択性の異なるレチノイドの種類により大きく異なっていたが8)、レチノイド受容体へテロ二量体群の中でもRARγ-RXRαが仲介していることが明らかにされた9)。レチノールやレチナールによっても高濃度であれば実験的にHB-EGFmRNAが誘導されること8)、また臨床的にもメラニン排出効果があること、が明らかとなったが、皮膚炎などの副作用も同程度に現れることがわかり2)、現在までのところ効果を維持したまま副作用を減らす有効な解決策はない。
 トレチノインの外用により組織学的には2週間程度の短期間で、表皮の肥厚、劇的な表皮メラニンの減少が認められる(図3)。しかし、2ヶ月程度の長期間の治療でも真皮メラニンの減少は見られない10)。

6.治療法と治療適応
 メラニンの少ない白人では紫外線による光老化治療のメインターゲットは小じわ、毛細血管拡張などの真皮性の変化、および皮膚の癌化である。メラニンの多い東洋人の場合には美容的には老人性色素斑などの色素沈着の愁訴が最も多く、白人の場合とは異なっている。したがって、欧米ではトレチノイン外用剤は海外で若返り目的で使用する場合には、広範囲にマイルドな投与が行われ、ハイドロキノン(HQ)を色素沈着治療を目的に併用する場合には、色素沈着の部分にのみHQが使用されることが多い。ところが色素沈着を目的とする場合には、トレチノインの表皮メラニン排出作用を引き出すために投与量を多くする必要がある。我々は、副作用である皮膚炎を誘発するため色素沈着の部分にのみ強い治療を行い、HQは治療に伴いうる炎症後色素沈着を予防するために顔全体など広範囲に使用する治療法を提唱し、以前には認められなかった大きな漂白効果を実現している11-13)。基本的治療プロトコールを図4に示す。前半は漂白期間(bleaching phase)で、後半は皮膚炎症状を炎症後色素沈着を引き起こさないように冷ましていく治癒期間(healing phase)である。
 以上のように、①小じわ、にきびなど対象としたマイルドな投与、②表皮メラニンの排出(しみの治療)を目的としたアグレッシブな治療、があり、前者は副作用が小さいため広範囲な治療が可能であり、後者は、皮膚炎を誘発するので、および色素沈着の部分のみを漂白するために、局所的な治療が行われる。
トレチノインによる漂白治療の治療適応は、一言で言えば"角質肥厚のない表皮内メラニン沈着"である。特にレーザー適応のない①肝斑、②炎症後色素沈着、に対しては有効性も高く、第一選択と言える。日光性色素斑(老人性色素斑)の場合には角質の肥厚がある場合があり、その場合にはQスイッチレーザーを優先し、その後の炎症後色素沈着にトレチノインを使用する。雀卵斑、扁平母斑は再発しやすいが、顔面であれば有効性は高い。漂白治療後はHQ単独の使用で良好な状態を維持できる。
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)や種々の黒皮症など、表皮と真皮双方にメラニンが存在する疾患の場合には、始めにトレチノイン治療を行って表皮メラニンのみを排出することにより、その後のレーザー治療の効率が上がるとともに、レーザー治療による炎症後色素沈着が起こり難くなる(表皮内メラニンの減少のため)10)。
炎症後色素沈着の効果的治療法を持つことの臨床的意義は大きく、東洋人に対してこれまで炎症後色素沈着のためにはばかれていた、よりアグレッシブなレーザー治療やresurfacing治療が容易に行えるようになった。

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にきびの治療【レチノイド】

■レチノイド
レチノイドはビタミンAに由来し、肌に直接塗るローションやクリームという形のにきび治療薬です。部分治療用のレチノイドは詰まった毛穴を開くことによって黒にきびと白にきびを治療するのに効果的です。また、経口薬のレチノイドは、他の治療では対処できないほどひどい症状のにきびを治療することに処方されます。経口のレチノイド薬は、毛穴を開くことによって、皮膚の上層部をはがす作用があります。塗り薬にしろ、経口薬にしろレチノイドは、脂性の皮膚の原因となる物質や脂そのものが、あまり体内で生産されないような効用があるのです。

他の多くの効き目の強い処方薬と同様に、経口薬のレチノイドには、いくつかの重大な副作用があります。それは例えば、肝機能障害や、うつ病といったものです。そこで、レチノイド治療をしている患者さんにとっては、治療が悪影響を及ぼしていないかどうかを確認するために、定期的な診断を受けることが大切なのです。

また、レチノイドは先天性欠損症の原因ともなりますので、もし妊娠しているか、妊娠が疑われる場合には、医者にレチノイドの使用について十分に説明を受ける必要があります。

■経口避妊薬
経口避妊薬は、女性にとっては、時に、にきび治療に役立つ薬です。この薬は、体内でホルモン濃度を変えてテストストロンが原因でできるにきびを減らすことに効果があるのです。




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少年おじさんとか 少女おばさんとか

少年おじさんとか
少女おばさんとか
実際多いので驚く

おじさん少年も結構いる
おばさん少女は多くないので
それも不思議だ

長生きの世の中になったけれども成熟はしていない

成熟しないのならば
長く生きても短く終わっても同じではないかと思う

中身の少ない長いドラマのようなもので
悲しい

歳だけとって成熟しない症候群

年をとった自覚のない症候群


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ドライアイにムコスタ

ドライアイにムコスタを
使うことがあります

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美文が正しい認識を破壊する 華麗な比喩が知性よりも情緒に働きかける

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はな

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ネコは、多数派を形成するという意味での政治をしないような気がする

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特にいつもと変わらない雲の写真などとって しみじみといいなあなどと思ったりする 誰にも属さない、誰の自由にもできないもの

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しみじみといいなあなどと思ったりする
誰にも属さない、誰の自由にもできないもの

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"少数派であることにも孤独であることにも慣れた 真であること、善であること、正義であること、優しさであること、愛であること 誠実に祈ること そうありたいが 多数派の形成には役立たないような気がする 下品で、怠惰で、人の食い残したものを虎視眈々と狙い、愛を装う嘘をつき、優しさを装う嘘をつく そのような人々が多数派を形成するのだという気がしないでもない たとえば私が多数派になって、権力を持ち、経済力を持ったとしても、 その先にやりたいことは、周囲の人に幸せになってもらうことだ その周囲の人の望むことが

"少数派であることにも孤独であることにも慣れた

真であること、善であること、正義であること、優しさであること、愛であること
誠実に祈ること

そうありたいが
多数派の形成には役立たないような気がする

下品で、怠惰で、人の食い残したものを虎視眈々と狙い、愛を装う嘘をつき、優しさを装う嘘をつく
そのような人々が多数派を形成するのだという気がしないでもない

たとえば私が多数派になって、権力を持ち、経済力を持ったとしても、
その先にやりたいことは、周囲の人に幸せになってもらうことだ
その周囲の人の望むことが、当面、私の考えとは違うのだから、やはり行き止まりである"


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社会の右傾化のスピードを測定する方法はないものだろうか 右傾化と言ってもその定義そのものから大変に難しい議論になると思う しかし今現実にものすごいスピードで右に走っているとしか言いようがない 熟慮と決意の末の右傾化もあるのだろうが、 マスコミに引きずられての、正面から意識はしない程度の、しかし結果としては悲劇的な右傾化というものもあるだろう

社会の右傾化のスピードを測定する方法はないものだろうか

右傾化と言ってもその定義そのものから大変に難しい議論になると思う

しかし今現実にものすごいスピードで右に走っているとしか言いようがない

熟慮と決意の末の右傾化もあるのだろうが、
マスコミに引きずられての、正面から意識はしない程度の、しかし結果としては悲劇的な右傾化というものもあるだろう


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2月23日 AFP】米北東部ニューハンプシャー(New Hampshire)州で生後6週間の乳児72人の尿を検査したところ、粉ミルクを与えられている子どもの尿からは、母乳で育っている子どもの7.5倍の濃度のヒ素が検出されたとする調査結果が、23日の米医学誌エンバイロメンタル・ヘルス・パースペクティブス(Environmental Health Perspectives)に掲載された。 また母乳で子どもを育てている母親9人も検査したところ、母乳に含まれていたヒ素の値は極めて低かった。一方、粉ミルクと水道

2月23日 AFP】米北東部ニューハンプシャー(New Hampshire)州で生後6週間の乳児72人の尿を検査したところ、粉ミルクを与えられている子どもの尿からは、母乳で育っている子どもの7.5倍の濃度のヒ素が検出されたとする調査結果が、23日の米医学誌エンバイロメンタル・ヘルス・パースペクティブス(Environmental Health Perspectives)に掲載された。

また母乳で子どもを育てている母親9人も検査したところ、母乳に含まれていたヒ素の値は極めて低かった。一方、粉ミルクと水道水では、水道水から検出されたヒ素の方がずっと多かったが、どちらも子どものヒ素暴露の要因だという。

論文の主著者で米ダートマス大学(Dartmouth College)のキャサリン・コッティンガム(Kathryn Cottingham)氏は「今回の研究結果では、米国のように通常環境で接触するヒ素の水準が比較的低い場合でも、母乳によってヒ素暴露を減らすことができることが浮き彫りになった。公衆衛生における母乳の重要な恩恵だ」と述べた。

ヒ素は発がん性があることが知られている他、胎児の死亡率や誕生時の低体重、脳の発育不全などとも関連付けられている。ヒ素は岩盤で検出され、井戸水を汚染することがある。研究者らは、特に地方部に住む人々に飲料水用の井戸のヒ素検査をよく行うよう呼び掛けている。(c)AFP


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 高畑監督といえば、1988年に日本で公開された『火垂るの墓』が海外でも高い評価を受け、イギリスでは実写映画化される予定も。いまなお“反戦映画”として引き継がれている名作だが、じつは、高畑監督はこの自作について意外な認識をもっているらしい。 「『火垂るの墓』は反戦映画と評されますが、反戦映画が戦争を起こさないため、止めるためのものであるなら、あの作品はそうした役には立たないのではないか。そう言うと大抵は驚かれますが」  このように答えているのは、今年の元旦、神奈川新聞に掲載されたインタビューでのこと。

 高畑監督といえば、1988年に日本で公開された『火垂るの墓』が海外でも高い評価を受け、イギリスでは実写映画化される予定も。いまなお“反戦映画”として引き継がれている名作だが、じつは、高畑監督はこの自作について意外な認識をもっているらしい。

「『火垂るの墓』は反戦映画と評されますが、反戦映画が戦争を起こさないため、止めるためのものであるなら、あの作品はそうした役には立たないのではないか。そう言うと大抵は驚かれますが」

 このように答えているのは、今年の元旦、神奈川新聞に掲載されたインタビューでのこと。

 しかし、『火垂るの墓』を観たときに多くの人が抱くのは、なんの罪もない幼い兄妹・清太と節子が戦争に巻きこまれ、死に追いやられることへのやり場のない怒りと悲しみだ。そして、やさしいはずの親戚さえ手を差し伸べなくなるという、戦争のもうひとつの恐ろしさを知る。死にたくない、殺されたくない、あんなひもじい思いは絶対にしたくない──そういう気持ちが生まれる『火垂るの墓』は反戦映画だと思っていたし、実際、学校などでも「戦争という過ちを犯さないために」という理由で『火垂るの墓』が上映されることは多い。
 
 それがいったいなぜ役に立たないのか。高畑監督はこう語っている。

「攻め込まれてひどい目に遭った経験をいくら伝えても、これからの戦争を止める力にはなりにくいのではないか。なぜか。為政者が次なる戦争を始める時は「そういう目に遭わないために戦争をするのだ」と言うに決まっているからです。自衛のための戦争だ、と。惨禍を繰り返したくないという切実な思いを利用し、感情に訴えかけてくる」

 そう。高畑監督にいわせれば、「死にたくない」だけではダメだというのだ。むしろ逆に、「死にたくない、殺されたくない」という感情につけ込まれて、再び戦争は始まるものだと指摘する。

 これを聞いて思い出したのが、百田尚樹氏やその支持者がしきりに口にしている『永遠の0』=反戦小説論だ。

 先日、本サイトでも検証していたように、『永遠の0』は反戦でも何でもない、明らかな戦争賛美ファンタジー小説だ。軍上層部を批判してはいるが、こうすれば勝てたのにと作戦内容を糾弾しているだけで、戦争を始めたこと自体は一切批判していない。「死にたくない」というのが口癖の人物を主人公にし、特攻隊員が生命をかけていることについては悲劇的に描いているが、彼らが米軍機を容赦なく撃ち落としていることはまるでスポーツ解説でヒーローを褒め称えるように全面肯定している。

 つまり、百田たちはこの程度のものを「私は『永遠の0』で特攻を断固否定した」「戦争を肯定したことは一度もない」「『永遠の0』は戦争賛美じゃない、反戦だ」と強弁しているのだ。

 それに比べて、あれだけリアルに悲惨な戦争の現実を描きながら、自作のことを「反戦の役に立たない」という高畑監督のシビアさはどうだろう。

 だが、高畑監督の言うように、死にたくない、殺されたくないというのは、一見、戦争に反対しているように見えて、それだけで戦争を抑止する力にはならない、というのは事実だ。

 死にたくない、というだけなら、その先には必ず、死なないために、殺されないために相手を殺す、という発想が出てくるからだ。さらに、存在を放置しておいたら自分たちが殺される、という理由で、先に攻撃を加えるようになる。

 実際、これまでの多くの戦争が「自衛」という名目で行われてきた。日本国憲法制定時の総理大臣・吉田茂は「国家正当防衛権による戦争は正当なりとせらるるようであるが、私は斯くの如きことを認むることが有害であると思うのであります。近年の戦争は多くは国家防衛 権の名に於て行われたることは顕著なる事実であります。」と言ったが、先の戦争はまさにそうだった。日本はアジア各国で『火垂るの墓』の清太と節子と同じように罪のない人たちを戦争に巻きこみ、日本兵が殺されたように他国の兵隊や一般市民を殺してきたのだ。

 それは最近の戦争も変わらない。いや、ありもしない大量破壊兵器の存在を名目にアメリカが始めたイラク戦争のように、「殺されたくないから先に殺す」という傾向はますます強くなっている。自分は安全な場所にいてミサイルのスイッチを押すだけなら、戦争してもいいというムードさえ出てきている。

 本当の意味で戦争をなくそうとするなら、「死にたくない」だけでは足りない、「人を殺したくない」という気持ちこそが、はじめて戦争の抑止力となる。おそらく高畑監督はそう言いたかったのだろう。

 だが、残念ながら、この国はまったく逆の、百田的な方向に向かっている。「殺されたくない」という人の気持ちを利用して、集団的自衛権の行使容認や憲法9条の改正を目論む安倍首相をはじめとする勢力と、彼らがつくり出している空気に、いま日本は覆われようとしている。

 高畑は同インタビュ―でそうした動きについても踏み込んで、つよく批判している。

「「戦争をしたとしても、あのような失敗はしない。われわれはもっと賢くやる。70年前とは時代が違う」とも言うでしょう。本当でしょうか。私たちは戦争中の人と比べて進歩したでしょうか。3・11で安全神話が崩れた後の原発をめぐる為政者の対応をみても、そうは思えません。成り行きでずるずるいくだけで、人々が仕方がないと諦めるところへいつの間にかもっていく。あの戦争の負け方と同じです」

 そして、高畑は“憲法9条があったからこそ、日本は戦争によって殺されることも、だれかを殺すこともしないで済んできた”と言う。それがいま、安倍首相によって崩されようとしていることに強い懸念を示すのだ。

「(憲法9条が)政権の手足を縛ってきたのです。これを完全にひっくり返すのが安倍政権です。それも憲法改正を国民に問うことなく、憲法解釈の変更という手法で、です」
「「普通の国」なんかになる必要はない。ユニークな国であり続けるべきです。 戦争ができる国になったら、必ず戦争をする国になってしまう。閣議決定で集団的自衛権の行使を認めることによって9条は突如、突破された。私たちはかつてない驚くべき危機に直面しているのではないでしょうか。あの戦争を知っている人なら分かる。戦争が始まる前、つまり、いまが大事です。始めてしまえば、私たちは流されてしまう。だから小さな歯止めではなく、絶対的な歯止めが必要なのです。それが9条だった」

 高畑がその才能を見出し、ともにライバルとしてスタジオジブリで切磋してきた同志・宮崎駿も、先日、ラジオで改憲に踏み切ろうとする安倍首相への危機感と9条の重要性を口にした。だが。映画界の世界的な巨匠ふたりが揃って発するメッセージを、安倍政権がまともに相手にすることはないだろう。

 しかし、それは結局、わたしたちの選択の結果なのだ。高畑はこの国の国民のメンタリティについてこんな懸念を表明している。

「(先の戦争について)いやいや戦争に協力させられたのだと思っている人も多いけれど、大多数が戦勝を祝うちょうちん行列に進んで参加した。非国民という言葉は、一般人が自分たちに同調しない一般人に向けて使った言葉です。
「空気を読む」と若者が言うでしょう。私はこの言葉を聞いて絶望的な気持ちになります。私たち日本人は昔と全然変わっていないんじゃないか、と。周りと協調することは良いことですが、この言葉は協調ではなくて同調を求めるものです。歩調を合わせることが絶対の価値になっている。(中略)
 古くからあるこの体質によって日本は泥沼の戦争に踏み込んでいったのです。私はこれを「ズルズル体質」と呼んでいますが、「空気を読む」なんて聞くと、これからもそうなる危うさを感じずにはいられません。」


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春一番が吹く日までと耐えてきた 昨日、関西で春一番が吹いた あと少しだ 骨折しないで 誤嚥しないで 餅には気をつけて 寝たきりにならずに 春を迎えよう

春一番が吹く日までと耐えてきた
昨日、関西で春一番が吹いた
あと少しだ

骨折しないで
誤嚥しないで
餅には気をつけて
寝たきりにならずに
春を迎えよう

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この本のP160には、「施設での性的虐待の裏側に」という少女を「加害者」にしたてあげるようなタイトルで、次のようなことが書かれている。 <(本文まま)ある中学2年生の女子が家出(施設を勝手に脱走)しました。その女子は、常に男性の関心を惹くような魅力を漂わせている子でした。幼少期の愛着の絆が不足していると、女子の場合は特に、「自分を可愛いと言ってくれる人を強く求め」て、(略)「無分別な社交性」を恋愛関係に発揮するという傾向が見られます。この傾向が強い女子には、女性職員が対応すべきです。男性職員ならば、健全

少女を「加害者」にしたてあげるような記述について
先日、<「赤ちゃん縁組」で虐待死をなくす>(光文社新書)という本をいただきました。

著者の1人、矢満田篤二さんは、愛知の児童相談所の元職員で、予期しない妊娠をした女性が自分で子どもを育てられないとき、妊娠中から児童相談所に相談し、サポートを受けながら出産し、出産直後から、子どもを希望する夫婦のもとで子どもが育てられるようにすることを推進する養子縁組の活動を広めるために書かれている。この活動については、私は心から応援したい。

ただ、この本を紹介するにあたっては、P160~162の2ページの誤りについて述べる必要が絶対にあります。どんなことがそこに書いてあるのか、ここで反対意見を述べたいと思います。長いですが、すべてのみなさまに、読んでいただきたいです。

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この本のP160には、「施設での性的虐待の裏側に」という少女を「加害者」にしたてあげるようなタイトルで、次のようなことが書かれている。

<(本文まま)ある中学2年生の女子が家出(施設を勝手に脱走)しました。その女子は、常に男性の関心を惹くような魅力を漂わせている子でした。幼少期の愛着の絆が不足していると、女子の場合は特に、「自分を可愛いと言ってくれる人を強く求め」て、(略)「無分別な社交性」を恋愛関係に発揮するという傾向が見られます。この傾向が強い女子には、女性職員が対応すべきです。男性職員ならば、健全な夫婦としての生活を送っている年長の男性職員限定すべきで、独身の男性職員が対応するのは非常に危険だと言わざるを得ません。特に危険なのが、金八先生のような熱血漢です。>

このあと、以下のように綴られています。

<(仁藤による要約)施設で性的虐待が起きたと報道されることがあるが、その背景には少女が子どもが「ターゲット」にした職員を「巧みに誘惑」し、二人きりになる状況をつくり、その結果職員とそういう関係になっている。少女はターゲットの気を引くために、「かなり誇張して」自分のかわいそうな状況を「アピール」する。少女の話を親身になって聞こうとする熱血職員が、少女が同情を誘うためにつく「私はひどい虐待を受けていた」という嘘まで信じてしまう。同情を得た少女が次に言うのは「先生、誰にも言わないでね、の縛りです」。そうして職員が少女と親密な関係になり、一度体の関係を持ってしまうと、そのあとは少女から「校長に告げ口する」と脅されるようになるのだ。>

こんな考えを持っている人が、児童養護の一任者と言われてしまうこと。いや、乳児を守るため、「愛知方式」と呼ばれる養子縁組み制度を広め、児童養護のために闘ってきた方ですら、こんな考えをお持ちだということに絶望しそうになる。


大人の都合で語られる性的虐待「施設職員が中学生の魅力に誘惑され、手を出しててしまうのは仕方ないことなのか?」
著者は、性的虐待や社会的養護が必要な青少年の背景を想像、状況を理解をできていない。いや、ケースもたくさん見ているし、これでも理解しているほうなんだと思う。。怒りと、悲しさと、悔しさと、怒りでいっぱいになります。

そもそも、社会的養護のなかで性的虐待が起こることは許されません。

性虐待・性暴力について「子どもが悪いという考えは受け入れない」というのが、性虐待、人権を考える上の世界的な基本姿勢。大人は子どもがそういう状態にならないように守る必要がある。ここで書かれているのは、それを施設ができなかったというだけの話である。


「子どもが職員を誘惑した」という考え方は絶対におかしい。

社会的養護が必要な子どもたちの中に、人との距離感を知らない子どもがたくさんいることは、当然のことだ。それを想定できていない施設、それに対応できない職員は専門職として失格だ。中には、家庭内で性虐待を受けてきたことを背景に、または好意を寄せる人からのDVをきっかけに「性行為を持つこと以外に人と信頼関係を築く方法を知らない」子どももいる。

傷ついた子どもが嘘をつくことも、自分をアピールすることも、当然だ。単に同情を誘っているという見方を福祉関係者がすべきでない。そのくらい気づいてほしい、そのくらいしないといられない状態にあることに注目し、ケアすべきだ。嘘をついた子どもが、嘘を言っているからばれたくない、2人の話にしておきたい、独占したいと思うのも当然のことだ。


「一対一の関係をつくった」のは少女ではなく、施設・職員のほうである。

熱血であるかどうかなど関係なく、施設・職員が対応できなかったというだけだ。「一度そうなると」少女に脅されるとあるが、一度でもそうなってしまったことが問題であり、それは、なにがあっても児童を養護する側の大人の問題だ。


大学でも、今や、教授が学生2人にならないようにするのは鉄則になっている。

頼りにできる血縁も地縁もない、後ろ盾のない子供たちが、施設職員にすがるしかないのは当然のことである。児童に対して巨大権力を持つ職員が、それに誘惑されたなんていう言い訳を通用させてはいけない。

「職員が子どもと2人きりになるリスクを回避しよう」という考え方でいる限り、状況も、認識も変わらない。「子どもが職員と2人きりになって、性虐待を受けないようにする」のが大人の責任だ。

どんな言い訳があったとしても、児童への性的虐待は大人の責任だ。それも、家庭の養育が不可能な状況とみなされる背景を持つ子供たちに対して、社会的養護の中で、児童養護施設の中で起きている。しかし、本書に男子職員への批判はない。あくまでも、彼は熱血だったから、少女に騙されたのだという。


「健全な夫婦としての生活を送っている年長の男性職員」だからOK?性的虐待被害者には男児もいるが・・・
また、著者はそういう傾向のある少女への対応は女性職員か、「健全な夫婦としての生活を送っている年長の男性職員に限ったほうがよい」とも述べているが、これは、真摯に子どもたちに向き合っている男性職員、独身男性に対しても失礼だ。

児童買春者のなかにも「健全な夫婦としての生活を送っている年長の男性」は多く、何の根拠にもなっていないし、「健全な夫婦としての生活を送っている年長の男性職員」である(と想像する)著者ですら中学2年生の少女のことを「常に男性の関心を惹くような魅力を漂わせている子」(だから、男が誘惑されて当然だとも読める)なんて言っている。

「僕たち男にも都合があるので」というふざけた言い訳にしか聞こえない。

こういう人が一任者として間違った発信を続ける限り、理解は進まない。

また、女子だけでなく、男子の場合も同じような行動はよくあり、男子の性被害も眠っている。施設内での男児への性的虐待もある。その視点も欠けている。単に、女性が女児を、男性が男児を担当すればよいという問題ではない。

施設の子どもが性的な誘いや行動をする。それは、虐待を受けてきた子どもに現れる反応の1つとしてあり得ることだ。それにどう対応をするのかが問題であるのに、「性的な誘いをされたらみんな誘惑されちゃうから、する側の子どもが悪い」という理論が展開されている。


「言いつける」べきこと
本書では、体の関係を持った職員が、少女に「校長にいいつけるよ」と脅されるとも述べられているが、そうされて当然のことをしているのは職員だ。しかもこのケースは、今の日本では発覚する確率が低いことが問題となっている性的虐待で「摘発」に至っている稀なケース(法的にも確実に性虐待が認められた)である。

どんな内容であっても、虐待は虐待だ。あってはならないことがそこで起きているのだから、言いつけていい。もっともっと発覚していくべきことだ。

その上で、被害児童に、お互いに尊重しあう関係はそういう関係ではないこと、あるべき対等な人間関係を教えるのが大人の役目である。大人側が、愛着障害を抱えている子に対して、あるべき関係を教え、信頼関係を育てていく義務がある。

子どもが被害を訴えようとすることを否定するような発言も、許せません。


家出、売春の背景に
また、家出や売春をする少女への理解もない。

この本に、もう1つあるケースへの許されない記載がある。本文まま引用する。

<私が担当した中学1年生の家出少女は、大柄な体格で、大都会の繁華街に3ヶ月近く滞在し、帰ってきたときには50万円ほどの大金を持っていました。どうやって手にしたか、ご想像がつくと思います。  こうした行動の背景には、金銭などの明確な目的があるわけではなく、自分の後ろ盾になってくれそうな人を増やしたいというような、まさに愛着障害による「無分別な社交性が要因」と推定できるケースがあります。>
はじめに紹介したケースでも、「家出(施設を勝手に脱走)」というひどい書き方がされている。

Colaboには、職員の対応に傷つき、施設での生活に耐えられずに逃げ出したいが行くところがない少女からのSOSが届くことがある。なぜ少女が、「脱走」するのか。明らかに、少女の周りにいた大人たちに責任があるのに、責任逃れのために、少女にすべてを押しつけている。子どもを守ることが、職員の仕事であるのに。そういう考えの施設を脱走したくなるのは、思春期の感情として当然のことと思う。

この文章を読んで、私は、その少女が脱走後、どんなことを体験し、どんな思いで施設に帰ってきたのか想像し、申し訳なさでいっぱいになる。


3ヶ月で50万円。そこで、どんな暴力にさらされてきたか。

私は、家出し、売春しながら生活することの大変さを知っている。

売春宿に囲われ、奴隷のような扱いを受けたり、買春者からひどい暴力を受けて、心も体もぼろぼろで、捨てられた狼のようになってしまった少女とも日々出会っている。そこでの体験は、「50万円」では語れないようなものだろう。性的にも、身体的にも、精神的にもさらに傷つき帰ってきた。


行くところもない、頼れる親族もいない少女が、唯一寝泊まりが許されている施設脱走を決意するまでの葛藤。そんな施設に戻るしかない現実に、絶望しながら戻ってきた気持ち。それを想像できていたら、こんな書き方はしないだろう。

その後、この少女にどんな対応をしたのか心配でならない。少女の覚悟と、一生残るであろう深い傷を想像し、理解できる職員が増えなければ、子どもたちは救えない。

社会的養護が必要な子ども、つまり、守ってくれる特定の大人がいない子どもは、1人ぼっちでがんばっている。彼らが「後ろ盾」になるような人を捜すのは当たり前のことだ。家出をし、売春に至るのは、単に愛着障害だからではなく「お金が必要だった」「安心して暮らせる場所が必要だった(施設がそうではなかったため、探しに外へでた)」という物理的な切迫感が先だ。ただ寂しくて売春してるんじゃない。繰り返すうちに、売春が1つの自傷行為のようになり、それをすることで自分を保とうとするようになることも少なくない。


繰り返すが、施設の子どもに「誘惑された」というような人は職員失格だ。

性暴力、性的虐待の加害者に対して「好きだった」と語る被害児少女は少なくない。小さいころから、誰かにかわいがられたり、大切にされた記憶のない子どもたちが、自分に親身になり、大切に思っていてくれそうな人に好意を寄せるのは当然のこと。少女の気持ちを巧みに操っているのは大人のほうである。

また、家庭や学校などで性的虐待を受けている子どもが、いつ起こるかわからない恐怖から逃れるため、自分からせめて性的虐待の起こる時間、性行為のタイミングをコントロールしようとするようになることもある。加害者を自分から誘うことで、被害にあう時間や、ほかの人に見られないために場所をコントロールしようとするのだ。このケースでも、そのために、少女が職員を車や個室に誘った可能性もある。

この本は、予期しない妊娠をした女性が自分で子どもを育てられないとき、妊娠中から児童相談所に相談し、サポートを受けながら出産し、出産直後から、子どもを希望する夫婦のもとで子どもが育てられるようにすることを推進する活動を広めるために書かれている。この活動については、私は心から応援したい。だが、P160~162に書かれる、この2人の少女に関する部分で、すべてが台無しになっている。

私は、売春や性的虐待、性暴力により妊娠した少女からの相談を受けることもある。そうした女性たちにもこの取り組みが利用されるようになるといいと思うが、こんな考え方を突きつけられては、当事者の少女たちは相談できなくなる。著者のこの発言が、この取り組みを進める上でも大きな障害になることは間違いない。

影響力のある人なんだから、間違ったことは言ってくれるな!と、私は著者に伝えたい。手紙を出そうと思っている(増刷がかかる前に早く伝えなきゃ)。一任者と呼ばれる人が、こんな考えでは困る。


あとがきには「私は、80歳、もう余命は長くないでしょう」とあるが、このまま死んでもらったら困る。この本を読んだ支援者たちが、そういうふうに影響されてしまったら困る。この本を読んだ少女が、頼れなくなってしまったら困る。

私は、矢満田さんのすすめてきた養子縁組の取り組みには賛成です。だから、本当はこの本も「おすすめ!」と言いたかった。だけど、この本を紹介するにあたっては、この2ページのおかしさについて述べる必要が絶対にありました。

私の投稿をフォローしてくださっている方の中には、この本を読まれた方もいるのではないかと思いますが、このおかしさに気づいた方が、たくさんいてくれたらいいなと思います。おかしいことには、一緒に声をあげてください。声を上げられない、子どもたちのためにも。よろしくお願いします。


追記:読者からのメッセージ
記事を読み、当事者の方や現場で働かれている方々からたくさんのメッセージをいただいています。

施設内で性的虐待を受けた少女や、子どもの頃に被害にあった女性・男性からも声が届いています。

「何十年も前ですが、私も児童養護施設で性的虐待を受けていました。いまもこういう考えが根底に残っていることがショックです。若い世代が憤りを言葉にし、発信してくれることが希望です」

「毎日、怒ってます!と言ってくれてありがとうございます。おかしいことに怒ってくれる大人がいることに、私は救われています」と。

私はいつも、こうしたみなさんの言葉に励まされ、勇気を持って発信し続けることができています。

関わっている女の子からも、こんなメッセージをもらいました。

「私も施設にいたとき、先生にマッサージしてあげるからと言われて二人きりになって、気まずくて寝たふりしてたらキスされたことがるんだよ。本当に気持ち悪かった。ゆめのちゃんに話せてないこと、まだたくさんある」と。

この投稿の背景に、どれだけの子どもたちの顔があるか想像してもらえたら幸いです。

児童への性的虐待について、これを期に勉強する方が増えることを願っています。

私も、「虐待の被害児童が身を守るために、自ら加害者を誘い、せめて被害がおきる時間をコントロールするようになる」など、これまでに専門家から学んだことをもとに考えています。

残念ながら日本ではこうした研究も遅れ、わかりやすい書籍も、これ!というものが思いつかないのですが、性暴力のサバイバー支援を行っているNPOレジリエンスさんの研修はとてもおすすめです。私もこれからも学び続けます。


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他人ができないことを軽々とやってのける人間は 嫉妬の対象になる そしてある種の「税金」を課される そういうものだ

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強いエネルギーを発散する人間が通りすぎたあと 周囲の人々はさまざまに影響を受ける それは仕方がない

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“ニンニクしょうがをサラダ油で炒め、玉ねぎみじん切り八個分をよーく炒め、ニンジン1本、セロリ1本のみじん切りも加えよく炒めます。豚挽き肉800グラムも入れてよく炒め、トマトケチャップ2カップ、トマトジュース2カップ、お湯1カップ+コンソメ1個、塩小さじ1、コショウを入れて煮込みます。一時間くらいかなぁ。水分多いから、コトコト気長に煮込みます。基本はこの分量で、後は味見しながらケチャップ足して、醤油やウスターソースも隠し味に加えます。野菜たっぷりで優しい味。” ミートソース

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時折私の人生に訪れる 濃い時間

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私には強い孤独が必要だ そうでなければ眠り込んでしまう

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人生は自分の外部に何かを育てることとだ思う 自分とだけ向き合っている人生には限界がある

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宮廷社会では男も女も隠れて不義密通をしているばかり、 これでは誰が「もののけ」に祟られようと地獄に堕ちようと仕方がない。 その点では儒教も仏教も無力である。 そして「いろごのみ」を廃してしまえば 平安貴族の存在価値そのものが無くなってしまう 中国伝来の倫理規範としては不義密通はよくないことと理解はしているものの 現実の生活では「もののあはれ」を感じ「いろごのみ」の行動をしてしまうことはやめられない やめられないことについては心の痛みもある 実際に不義密通の子が生まれて、ややこしいことになると、 時間

宮廷社会では男も女も隠れて不義密通をしているばかり、
これでは誰が「もののけ」に祟られようと地獄に堕ちようと仕方がない。

その点では儒教も仏教も無力である。
そして「いろごのみ」を廃してしまえば
平安貴族の存在価値そのものが無くなってしまう

中国伝来の倫理規範としては不義密通はよくないことと理解はしているものの
現実の生活では「もののあはれ」を感じ「いろごのみ」の行動をしてしまうことはやめられない

やめられないことについては心の痛みもある
実際に不義密通の子が生まれて、ややこしいことになると、
時間を経過するごとに罪を感じるのではあるが
その罪の感覚は、今日また行う不義密通の抑止にはならないらしい
それはそれ、これはこれである

源氏物語では「もののあはれ」はよいことなのであり「いろごのみ」はよいことなのである
たたりがあったり怨霊、悪霊の問題もあるのだが、だからといって、
すぐに出家して何か解決するものでもない
そんなものは中国の解決方法なのであって
平安貴族の生活感覚にはぴったりしない

平安貴族が恋愛人間であることを信条としているからには
不義密通は避けられないし
中国伝来の倫理とは一致しないものである

たくさん妊娠してたくさん出産することが大事に決まっているだろう
近親婚による生む力の衰退もあり
かといって農民階級との力の差も歴然としていて
貴族階級を維持するためだけにも
妊娠活動はやめられなかったはずである

しかしまたいろごのみの内容としては少女漫画的であって
そこにはなにかオフィシャルなものとしての力が働いていたものであろう

人間が考えそうなのは
もっとくだらない因果関係であるが、そんなことは源氏物語では問題にしていない
そのあたりは知的に高いと思われる

季節が替わってもののあはれであるが
そのとき同時にいろごのみであり行為に及んでいるという仕組みである
それを下品と思わず
高貴であると規定しているところがおもしろい 



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平安時代などで たたりとか呪術などの霊能力が 個人の能力として野放しになっているのはまずいと思ったのではないかと思う 当然、そのような威力のある能力は 国家独占、つまり天皇家と藤原家の独占の能力にしておきたいはずであって、 そのための仕組みも考えたはずだろうと思う。

平安時代などで
たたりとか呪術などの霊能力が
個人の能力として野放しになっているのはまずいと思ったのではないかと思う

当然、そのような威力のある能力は
国家独占、つまり天皇家と藤原家の独占の能力にしておきたいはずであって、
そのための仕組みも考えたはずだろうと思う。

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紫式部が源氏物語の中で感じていたのは、 もっと身分がよくなりたい、待遇がよくなりたいというのではない、 そうではなくて、ああ、あの佳き時代はおわったのだという感慨ではないか それがもののあはれにつながるのではないか というような話 ニュースで春節、中国の人が大勢で日本に買い物ツアーに訪れている 30万円とか100万円とか買い物をしている 不動産を物色する人もいて、一億円を超えるようなマンションも見晴らしがよくないといい、 数億円の一戸建ては気に入ったから検討するとのこと 他に、マンションを一棟全部買いた

紫式部が源氏物語の中で感じていたのは、
もっと身分がよくなりたい、待遇がよくなりたいというのではない、
そうではなくて、ああ、あの佳き時代はおわったのだという感慨ではないか
それがもののあはれにつながるのではないか
というような話

ニュースで春節、中国の人が大勢で日本に買い物ツアーに訪れている
30万円とか100万円とか買い物をしている
不動産を物色する人もいて、一億円を超えるようなマンションも見晴らしがよくないといい、
数億円の一戸建ては気に入ったから検討するとのこと
他に、マンションを一棟全部買いたいとか、そんな話もあった

ああ、あの佳き時代はおわったのだ

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水鳥を 水の上とや よそに見む われも浮きたる 世をすぐしつつ

水鳥を 水の上とや よそに見む われも浮きたる 世をすぐしつつ
紫式部

水鳥を水の上に生きている、よそ事と見ることができようか。鳥たち
  だって、水の下では懸命に足で水を掻いているように、わたしも宮仕えという、
  表面こそ華やかではあっても、内実はつらい毎日を過ごしているのだから。


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国会で岡田代表が質問しているとき、 安部総理はひな壇に座っていて、 原稿を口を動かして読んで練習していた その様子がTBSニュース23で紹介されて話題になっていた 黙読が苦手な人もいるのだろう 事前に質問が提出されて、 答弁は官僚が用意していて、 漢字にはふりがな、どこで水を飲むかも指定されている それを漫然と放送しても時間がもったいない テレビとしては、事前に資料を用意して、 グラフを示したり、 以前の答弁との違いを明示したり、 何か工夫ができないものだうかと思う

国会で岡田代表が質問しているとき、
安部総理はひな壇に座っていて、
原稿を口を動かして読んで練習していた
その様子がTBSニュース23で紹介されて話題になっていた
黙読が苦手な人もいるのだろう

事前に質問が提出されて、
答弁は官僚が用意していて、
漢字にはふりがな、どこで水を飲むかも指定されている
それを漫然と放送しても時間がもったいない

テレビとしては、事前に資料を用意して、
グラフを示したり、
以前の答弁との違いを明示したり、
何か工夫ができないものだろうかと思う

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今週のBS世界のドキュメンタリーは イスラム情勢についてのドキュメンタリー 中身を詰め込みすぎている感じもあって忙しい番組もあるが それでもわかりやすい 若者、勉強しましょう

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イスラム情勢についてのドキュメンタリー
中身を詰め込みすぎている感じもあって忙しい番組もあるが
それでもわかりやすい
若者、勉強しましょう

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なんて寒いこと うとうとしていると風邪をひく 暖房便座が心地よい

なんて寒いこと
うとうとしていると風邪をひく
暖房便座が心地よい
鉛色の空

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夜、眠くなりつつも、読書をする 途中まで読んで、すーっと眠りに入るのだが、 その瞬間に、文章を自分の内部で創りだしてそれを読んでいる そして目が覚めてみると、本文はそのような文章ではなく、 別のことが書いてある そんなふうな眠前読書体験がこのところ続いている 個人的には自分の入眠時幻覚的な文章が気に入っている場合もあるが たいていはつまらないものだと思う

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そして目が覚めてみると、本文はそのような文章ではなく、
別のことが書いてある
そんなふうな眠前読書体験がこのところ続いている
個人的には自分の入眠時幻覚的な文章が気に入っている場合もあるが
たいていはつまらないものだと思う

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今日も寒い、チリチリする 雨時々雪の予報 気温予報は3度から5度と出ている 湿度91% 風速6メートル

今日も寒い、チリチリする
雨時々雪の予報
気温予報は3度から5度と出ている
湿度91%
風速6メートル
心も寒くただひたすら眠いのである
春一番まであと少し
春一番まで
 



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「人は人生に1度しかない困難を抱えて専門家の扉をたたく。その苦しみに共感し、一緒になって悲しみや苦しみの中から立ち上がる。」

「人は人生に1度しかない困難を抱えて専門家の扉をたたく。その苦しみに共感し、一緒になって悲しみや苦しみの中から立ち上がる。」

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