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原発に関する夢想

原発の問題を考えてみると、専門的なことはよく分からないから、
外側からだけでも分かりそうなことを書いておくと、
私が原発についての「原発村」「原発利権」というような言葉に接して連想するのは、
中東で、石油で儲けたお金を持って、砂漠の中の巨大ショッピングセンターで、
女性が買い物をしている風景。
買い物と言っても多分宝石とかだろう。ドバイなどの風景なのだろうか。

ただ偶然石油がとれて、その権利を一族が所有していて、そのお金で生きていられる人たちがいる。

一方で、アメリカのように、マイクロソフト、アップル、インテル、グーグルなど
ITの収益をかなり独占的に享受している国。
また金融工学というものを駆使して、訳の分からない金融商品を売りつけ、
またよく分からないマーケットの波を作り出し、合法的に他人の資産を奪い取る人たちを
英雄視しているアメリカという国。年金基金から合法的に収奪するハゲタカファンド。

アメリカは基礎技術で投資額が抜群に多いし、
各国の優秀な頭脳をかき集めて一種の『洗脳』をしているので
当分の間、新技術での優位は揺るがないだろう。
中東はまた、原油がなくなるまで大丈夫たし、そのあとも、灼熱の砂漠で大規模に太陽光発電をするなどして富の持続を考えているのだという。

日本の支配層はではどう考えているのだろう。
明治維新の後、欧米に追いつこうという方針で走り続けて、急速に欧米化。
特に第二次大戦後は欧米よりも高い成長率を達成した。
最近の他国の例を見ても明らかなように、それは奇跡というよりは、当然の経済事象であった。
欧米よりも経済規模の小さな後進国が、国家の方針として欧米化を目指した場合、
経済成長率はその時どきの欧米の成長率を上回ることになる。
欧米の経験を踏まえて、同じことを真似すればいいのだから、成長は速いのが当たり前だろうと思う。
そして一旦追いついてしまうと、そこから先は欧米並みの成長に落ち込んでしまう。
それも当然だ。
しかしその場合、支配層としては、自由に分配できる資金が減ってしまうことになる。
子分にいい顔が出来ない。羽振りのいい時代が終わってしまう。

現状ではアメリカの技術とか高等教育を追い越すことは難しそうだ。巨大な富を生むイノベーションが
日本から始まるとすれば、とうぜんアメリカは放置しておかないだろう。
そっくり飲み込んで自分のものにしてしまう。
それはもうそのような構造があるのだからしかたがない。
なにしろ日本では規制がきつくて出来ないし、研究費もないし、アメリカでやっと芽が出たりする
ならばいっそのこと石油でも出ないかと思うが、それも簡単ではない。

原子力というものは開発コストも最終処分コストもかかるのだろうが
とりあえずは唯一の希望のように思えたのだろう
うまく行けば、中東のお金持ちの奥様みたいに、働かなくても、無尽蔵の富をもたらしてくれるのではないかと夢想する
そもそも中東が金持ちであるのは、日本などがどんどん原油を買って、お金を支払っているからだ
そのお金を支払うことなくすめばどんなに楽だろうと夢想する

支配層は権力があるうちに石油やITのような富の源泉をつかみたいはずだ
一般市民が宝くじでも当たらないかなと夢想するのと同じである

まず最初はアメリカの技術を導入してだんだん育てていけば夢のエネルギーができるのではないか
理屈はよく知らないが、もんじゅという高速増殖炉では発電すればするだけ新しい燃料ができるとかいう
そんないい話はない
フランスなんかでも技術が進んでいるようだし
遅れないように日本もやろう
地震もあるが、将来の技術発展を見込んで、出発しよう、
というような話で進んだのだろうとは思う

石炭、石油のような根本的なエネルギー源が富の源泉であることは明らかであって
次世代は原子力だろうという見込みも分からないではない
夢を見たのも無理もない

しかし日本はなかなか波に乗れなかったのが現実である
原子力船むつの失敗
茨城県那珂郡東海村での深刻な事故・「裏マニュアル」運用
事故に関しての情報管理、放射能被曝と治療に関する情報管理
原発設置に際して地元住民に対して補助金のこと、また住民分断の話など
ややこしい話もたくさんだ

さらには唯一の原爆被爆国としての『核』への敏感な感情もある
個人的にはこれはとても大切な、一種の国民的資産だと思う

ーーー
地面を掘っても、石油も出ないし、輸出できるような資源も出ないし、
雪も降るし山ばかりで農地は狭いし食料自給も難しいし
日本にしか出来ないことがあれば別だが、よく考えると、日本人にできることはほぼ他の国でも可能だし
むしろ日本語の壁があり、少子高齢化もあり、
いろいろ難問があるが、エネルギー問題だけでもとりあえずクリアーできればと考えてしまうのも
理解できないことでもない

予算がついて走りだせば止まることは難しい

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無限の富を作り出す核エネルギーという夢想が支配した一時期であったと思う

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潜在的核保有国であろうとして原発が必要であったとする話もあるがよく分からない
日本で原発も原子力船もうまく行かなければ得をする国はいくつもあるのだから
何かあったのかと考えてもおかしくない
最近のロケット打ち上げ、その後の制御技術などを見ると結構できるような気はする
「はやぶさ」ができるのに、原子力は出来ないものなのかな?

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