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「被災者」や「認知症のお年寄り」のケアを通じて 社会復帰する引きこもりに秘められた力

このほかにも、10年間引きこもっていた別の30代男性が、認知症のおばあちゃんを治してしまったケースもある。

 デイサービスの利用者の中に、ある婦人会の元会長で、認知症になってしまった人がいた。そのおばあちゃんは週に2、3回、施設に通って来ており、いつもその男性を見てたという。そして、草むしりも何もしない彼を3ヵ月ほど見てきたおばあちゃんは、ある日ご飯を食べているときに突然、男性の前で机をバンと叩いた。

「あんた、若いのに、しっかりしろ!」

 男性は、驚いてきょとんとした。すると、おばあちゃんが、彼の手を取って、散歩に連れて歩くようになった。

 以来、おばあちゃんは、何かと男性の手を取って「この若い青年を1人前にしないといけない」と、言い続けた。

「もともとこのおばあちゃんは、“会長”を務めた経験があるくらい、世話好きの親分肌。そういう役割を活用できる場所がなくなって、認知症になったようなんです。ここに来たら、自分を必要としている青年がいた。どんどん感情が引き出されたのか、お化粧、身なり、髪などもきれいになって、相乗効果で認知症も治ってしまったんです」

「被災者」や「認知症のお年寄り」のケアを通じて 社会復帰する引きこもりに秘められた力


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