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世間の平均からの逸脱ではなく、その人の平均からの逸脱が問題

うつがどのようにして起こるのかを考えるだけでも
いろいろと複雑になるが
なるべく簡単に省略しつつ考えてみる

昔からうつの二大原因は内因性と反応性と言われているのだが
そんなことも行く行く説明するとして、
誰でも賛成できる基礎的な部分から考えて行こう

脳の働きを決めるいろいろな要因がある
1.脳の物質的な働きそのもの(たとえば、概日リズムとか28日リズム、季節性リズムなど。また思春期、老年期などの特性。)
うつに関して言えば、とても活動性が亢進して、しばらく脳神経細胞を休める必要が生じたとき、うつになる。
それが躁病後うつ病、精神病後うつ病など。3-6ヶ月程度で回復。
遺伝歴、生育歴、病前性格などから、推定できる部分があり、その意味での病気もあるし、それでは説明できない範囲のものを病気と考える場合もある。

2.脳で処理できないくらいの大きな悲しみに襲われたとき。
パートナーを急に失った時とか肉親との死別など、アメリカ人の場合のイベントに対する反応の深さの表ができている。
パートナーを急に失った時のその人に予想される反応があって、それから大きく逸脱して悲しんでいる場合、病気なのではないかと考える。
3.上記1.2.を隠蔽したり、マイルドにしたりするための、反応。

たとえばある人が20年ぶりの同窓会に行ってハメを外して帰って来ました、そのあとハイな日が続いて、飲む、浪費する、不倫する、などの日が続いて、しばらくしたらうつ病になりました、という場合、
まずその人の1.について査定。生物学的な躁状態について査定する。
次に2.について査定。同窓会とその後の反応性の躁状態の評価。同窓会には誰でもそれなりの感慨があるものだろうが、その人の場合の感慨はどのようなものであったか。それがまず基準点。そして、それは病気のせいでどの程度、基準点からずれているか。
次に3.について査定。これは複雑な人間ほど複雑な反応を呈するし、単純な人間は単純な反応を示す。

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それぞれのレベルで、平均ならこれくらい。この人の生育の歴史から言えば、このくらい。このふたつがまず基礎にあって、こんかいは、それからどの程度ずれているから、やはり病気でしょうねと判断できるはず。世間の大集団の平均からの逸脱が病気の印ではない。普段の、本来の、その人からの逸脱の程度が問題である。



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