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多様な遺伝子をいつでも用意しておくことの社会コスト

国が掛け声をかけて
大企業に対して
産業構造を転換しようとか
労働力の移動を促進しようとか言っているよりも
自然に構造転換していくような仕組みを作ることが必要だし
自然に移動できるような仕組みが必要だ

進化の過程で恐竜の繁栄は長くは続かなかったし限界があった
恐竜を目指したならそれはそれでいい
それも多様性の一種だろう

しかしもっと多様性を維持して環境変化に俊敏に対応することが生き残りの大原則だったと考えられる

家電のシャープが今あんなにも困っている様子なのは
大規模投資が時には無駄になるということで
確率的には当然起こることだろう
ただスピードがあまりに早かったので驚いているわけだろう
そのスピードに対応するにはアップルのような方法が適していたのだろう

大田区の町工場みたいな感じで
小さく細かく多様性に徹し俊敏に変化する
100%の適応はできないかもしれないが
程々にしぶとく生き延びる

日本のものづくりの復活という人もいるし
ハードではなくてソフトだという人もいるし
よくわからない
アップルのような統合の仕方もあるということで
成功例を真似ようとしているが
その思考自体がすでに「追いつき追い越せ」型なのだろう
キャッチアップの成功体験から次のステップに行ってアメリカと競争できるのかどうか
その前にアメリカは世界中の才能を集めて
ITも金融も、医療も自然科学も進めているのだから
構造的になかなか勝てそうにない

スウェーデンのケースで紹介されていたが
会社は首切りが簡単にできる
そのかわり次世代の産業への就労支援を充実させる
そのことが産業構造の転換を持続的に容易にしている

労働者の現状維持のための保護と言うよりも新産業への転職支援

しかしここが難しくて
新分野への転職は誰もが簡単にできるものならば
新興国の安価な労働力が採用されるだろう
限られた人にしかできない、能力や熟練を要する高付加価値型のものならば、
当然、労働力として移動できない人も多く発生することになる

いまアメリカでのシェール・オイルの現場のように基本は肉体労働で
新規技術を考えるのは一部の人だけというのならば
旧来の産業構造で、どんな人でも適応しやすい

しかしその場合でも採用側は安い筋肉労働力でいいのだから
採用基準は難しくない。そしてギリギリまで安くなる。多くは移民労働者とか
有色人種とか。そして当然、時間がたてば機械化される。

グローバルと叫ぶ一方で何かの参入障壁を作っているから自分の子供はなんとかなるだろうと思っていられる

ノキアなどもあっという間に沈没
ボルボはフォードになったり中国に買われたり

ーー
キャッチアップするには社会主義的な集中投資が役に立つ
達成への最短距離がある
しかし多様性を維持しつつ、常に変化しつつというのは、
もう少し制度も考え方も変えなければいけないような感じがある

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