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精神分析-4  自由連想 傾聴 解釈 共感 治療同盟

精神分析-4 

基礎となる臨床的考え方

自由連想
精神分析的治療の開始は「なんぶも心に浮かぶことを話してて下さい」というのが典型的である。
他の治療とは異なり、精神分析では、思考、夢、白昼夢、空想まで、なんでも治療に取り入れる。
意識によって編集されていない、そのままの思考を表現することが、精神内科医で何が起こっているかについて、より豊かな素材を提供してくれる。
症状を通して何が表現されているのかを知るためには、編集されていない、元のままの思考や感情を知ることが役に立つ。
自由連想はまた患者が自分自身について知ることに役立つ。

治療的傾聴
フロイトが勧めたのは、患者が何を言っても、「均等に漂うような注意」を維持することである。
分析はなにか特定の話題について限定するのではなく、コミュニケーションのあらゆるレベルのことを一度に聴く。
患者が表面の言葉で何を言っているか、その時どんな感情がこもっていたのか、そのとき治療者側の反応はどうのようなものであったか、すべてを均等の注意で捉える。
このように聴くことが精神分析的方法の基礎であり、それによって患者のすべての発信するレベルの情報をとらえることができる。
2つ目の治療的傾聴は分析家が患者のパターンを理解し始めた時に起こる。そのパターンは転移の形をとっており、意味と症状をつなぐものである。

治療的反応
解釈は伝統的な精神分析での基本的な反応である。
患者の中心テーマの理解を共有することであり、しばしば転移の一側面である。
解釈は患者が葛藤を解決することを助ける。その葛藤のゆえに患者は問題行動を起こしたり、症状を呈しているのであるから、分析家は患者が葛藤に取り組む準備ができたと判断とた時には解釈が与えられる。
夢の解釈は精神分析では特別な地位を占めている。「夢解釈は無意識理解の王道である」。フロイトは、夢の表面的な意味を分析し解釈することで、深い潜在的な内容に至ることができると考えた。
夢の言語を理解する方法はこの文章の次の部分で探求する。

共感は治療反応の一つの形であり、20世紀後半から大きな注目を集めている。共感的反応は患者の感情状態に波長を合わせ、感情的に理解していることを伝えることである。
治療者の共感と治療結果との関係が研究されている。

治療同盟

治療同盟または作業同盟は、患者と治療者との間のパートナーシップである。
治療において協力する。
Greenson(1967)は作業同盟と転移の違いを明確にし、治療にあたっての同盟の重要性を強調した。
最近の研究では、肯定的援助的同盟が治療要因の一つであり、良い結果をもたらす精神療法のに一貫して伴っていることが示されている。

他のシステム

精神分析は多様な精神療法の祖父であり、同時に現在生きている子孫をも指している。
他のシステムや理論(特にユングやアドラー)はフロイトが生きている頃にすでに枝分かれした流派である。
他にもその後に枝分かれしたものもあり、力動的精神療法のように「分析的傘」の下で発展したものもある。その中にはCarl Rogersのように、本質的な違いを強調される場合もある。
本質はなお精神分析であるが、各種理論には多くの違いがあり、それはフロイトの時代からすでにあった。
その中には、古典的精神分析、自我心理学ego psychology、対人関係学派interpersonal psychoanalysis、対象関係論object relations、自己心理学self psychologyなどが含まれる。
精神分析自体一つの理論であるが、他の理論に基礎を提供しているものでもあり、それは3つの基本的考え方である。
無意識、転移、過去の体験が現在の人格や症状を形成している、という3点であり、これを含むならば、分析的または力動的精神療法といえるだろう。






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